記録だけ
2010年度 56冊目
『四天王寺 聖霊会の舞楽』
南谷 美保 著
東方出版
145ページ 2800円 +税
2008年8月5日 第1版
昨日から『四天王寺 聖霊会の舞楽』を読見始め、只今読了。
衣裳や面の写真も美しい。
魚帯や肩喰や襖などの模様が興味深い。
舞楽は今までに漫然と何度か見たことがあったが、舞や意味合いや決まり事など全く知らない。
ただ、舞楽は見た経験がほとんどない割には親しみを覚える。
おそらくブログで親しくさせていただいているSさんの舞楽写真が素晴らしいからだろう。
美しい作品を公開していただいているし、詳しく説明して下さっている。
度々楽しませていただいていたからだろうと思う。
本書は舞楽の数多い舞楽の決まり事などを、事細かに説明されている。
わかったつもりで読んではみたものの、本書を読み終えて覚えていることはいくつくらいあるだろうか。
それでも白紙だったわたしにとっては、ずいぶん多くを学んだ気がする。
剣を抜いた時に奉納されるから違う箇所を見ると良いといわれても、実際にそこに居合わせるとどうだろう。
わたしの性格から考えるとわくわくしすぎて、忘れてしまうだろうと感じる。
それでも舞楽のおおむねの決まりや流れは何となくわかった。
四天王寺舞楽特有の仕草や人数などもあるらしい。
四天王寺は訳あっていく機会が多くあったが、全く知らないことばかり。
四天王寺舞楽も今まで見たことが無かった。
左右の重要性。
左右から相撲や馬競技の関わりなどもひもとかれる。
今まで読んだ民俗学関係の本には出てこなかったことも書かれていた。
いろいろ興味深い部分が多い。
もう一度細かなところを把握するために、再度熟読してみたい。
今まで漠然と美しいと感じていた舞楽。
あらためて鑑賞するにあたり難しく、股奥の深いものだと感じた。
舞楽の
お家柄
京・奈良と天王寺
右舞、左舞
における権利や利害関係は、根深いものがあったようだ。
全体を通じて言えることは、なかなか演じ舞う機会が与えられなかったお家もその舞楽の演目(?)の伝統を千年以上守り続けた素晴らしい意気込み。
舞楽千四百年の歴史が守られたことに感動を覚える。