乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

今昔狐夜噺 7 (いまハむかし きつねのよばなし) 五丁裏 六丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

2020-07-30 | 十返舎一九

 

今昔狐夜噺 7 (いまハむかし きつねのよばなし) 五丁裏 六丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

 

早稲田大学図書館 (Waseda University Library)所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01216/he13_01216.html

今昔狐夜噺 上,中,下 (合本)

十返舎一九 画・作 1765-1831

1冊(合3冊) ; 18cm

[江戸] : [榎本屋吉兵衛], [寛政9(1797)]

黄表紙

今昔狐夜噺五丁裏

ひよ

どりごへ

さかおとし

のよろい

むしや

とみへ

たるハ

かきみ

かんの

たぐひなり

まのきつね

すけにきたり、

さかおとしの

てつだいをする

なんきんあやつりの▲

 

今昔狐夜噺五丁裏 中央

  ▲かくにて木のゑだへ

   あがつてつかうきねの

   うちでも よつほと

   きゆふ えだのてやいが

       つうつて

       いる   

 

今昔狐夜噺六丁表

よせだいこのどん/″\と

きこへしハ、いなり

さまのたいこのおと

ちやん/\ハ、わにぐち

にて、きつねの

うちにても

いたみ、

でやいが

より あつ

まり、

おもい/\に

おちを

とらんと

しやかうしける

ひるなかにおい

だしたる き

つねや うまに

のせたる きつねハ

なんのやくにたゝ

ねども、よるのき

つねハ、なか/\

わかしゆをも

わかしかねぬ

い□□□(欠け)

 よつぷど

 きのきいた

  ものなり

 

今昔狐夜噺五丁裏 中央

  「よろひ

   むしゃが

   ひとやま四もんと

    わるくちをいうこなしき

 

今昔狐夜噺五丁裏 下

     「ももくり

      三ぜんかきハ

      せんあうしせて

        いちまん

        よきばら

        り/\とやま

        かぜにおちちる

        ごとく、すさまじし

        このところの りじの

            もんくなり

 

今昔狐夜噺六丁表 下

        「ちつとむまの

         ほねのしんと  

         きらつせへ

 

今昔狐夜噺六丁表 中

  「せりだしの

    あなハいゝかの

    いし

    ぢぞうの

    せりあげ

 

今昔狐夜噺五丁裏

鵯(ひよどり)子(ご)

逆(さか)落とし

の鎧

武者

と見え

たるは、

柿、蜜柑の

類也、

魔の狐助(固有名詞)

に来たり、

逆落としの

手伝いをする

南京操りの▲

 

今昔狐夜噺五丁裏 中央

  ▲かくにて木の枝へ

   上がって遣う杵の

   うちでも よっぽど

   きよう、枝の手やいが

       通(つぅ)って

       いる   

 

今昔狐夜噺六丁表

寄せ太鼓のどんどん

聞こえしは、稲荷様

の太鼓の音

チャンちゃんは、鰐口

にて、狐の

うちにても

痛み、

出会い(でやい)が

より 集まり

思い思い

オチを

取らんと

しゃこうしける

昼中に追い出したる

狐や馬に

乗せたる 狐ハ

何の役に立た

ねども、夜の狐

は、なかなか

若衆をも

沸かしかねぬ

い□□□(欠け)

 よっぽど

 気の利いた

  者なり

 

今昔狐夜噺五丁裏 中央

  「鎧

   武者が

   一山四文と

    悪口を言う子、無しき

 

今昔狐夜噺五丁裏 下

     「桃栗

      三千、柿八千

      合わせて(あうしせて)

        一万

        良き腹り、良き腹り

        と山風に落ち散る

        如く、凄まじし、

        この処の りじの

            文句也

 

今昔狐夜噺六丁表 下

        「ちっと、馬の

         骨のしんと  

         斬らっせえ

 

今昔狐夜噺六丁表 中

  「迫り出しの

    穴はいいかの

    石地蔵

    迫り上げ

 

 

 

わかしゆ(若衆)

よつぷど(よっぽど)

合うしせて(合わせて)

 

迫り出し、迫り上げ

  「迫り出しの

    穴はいいかの

    石地蔵

    迫り上げ

  乱鳥、歌舞伎が見たいワイ!

 

 

 

  

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今昔狐夜噺 6 (いまハむかし きつねのよばなし) 四丁裏 五丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

2020-07-30 | 十返舎一九

 

今昔狐夜噺 6 (いまハむかし きつねのよばなし) 四丁裏 五丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

 

早稲田大学図書館 (Waseda University Library)所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01216/he13_01216.html

今昔狐夜噺 上,中,下 (合本)

十返舎一九 画・作 1765-1831

1冊(合3冊) ; 18cm

[江戸] : [榎本屋吉兵衛], [寛政9(1797)]

黄表紙

今昔狐夜噺四丁裏

よのなかに、ふしぎな□□(欠け)

□(欠け)うろしも、たねのない

□(欠け)なざまハできぬもの

にて、きつねがつうりき

も□□(欠け)とくいちのたに

へいけのちんどりおほくと

見へたるそのたねハと

いへバ、このゑのごとく

やくらと見へしハ、ところ/″\の

なるこなわ、しゝごやハしろと

見へ、いなむらかざしをよろい

むしや、とちゆう つうせし

きつねのつうりきなれぼ

はくがくのらくさいさま

でも、こんな事ハ

御ぞんじ

あるまい、

きつねも

いまハ

たねを

見せて

ばかす

やふに

なり

やた、

 

今昔狐夜噺五丁表

きつねが

こう

ぜうに

あたがい

どん/″\

ちやん/″\の

おとに

つれて、つ

かいが

三年ひよ

どり、ご人

のてい

さい

せう

よし、

つねをはじ

め、あまたの

ぐんびやう

さりおとしの

ありさま

ふきやてうの

かしへだし

ても、はづかし

からぬきつねの

□□(欠け)き、まことに

 おそれいつた

 ものなり

 

今昔狐夜噺四丁裏

  「これから又

   てつかいが

   みねの

   せりさけ

   が大じかけ、

   とか/\

   とう/\

    でなけれバ

    おちが とれ

        ませぬ

 

今昔狐夜噺五丁表

  「ありや

    /\

    /\

 

今昔狐夜噺五丁表 

   「ゑい/\わい

       /\

    どん/″\

     どた/″\

     □□(欠け)チキ

           チャン

 

今昔狐夜噺四丁裏

世の中に、不思議な□□(欠け)

□(欠け)うろしも、種の無い

□(欠け)な樣(ざま)は出来ぬ物

にて、狐が通力

も□□(欠け)とくいちの他に

平家の珍鳥多くと

見へたる その種はと

云えば、この絵の如く

櫓と見えしは、所々の

鳴子縄、獅子小屋は しろと

見へ、稲村翳し(かざし)を鎧

むしや、途中 写せし

狐の通力なれぼ

博学の楽斎様

でも、こんな事は

御存知

有るまい、

狐も

今は

種を

見せて

化かす

様に

成り

やた、

 

今昔狐夜噺五丁表

狐が

口上に

与えがい

どんどん

ちゃんぢゃんの

音に

つれて、使い

三年鵯(ひよどり)

御人

の体裁、

良し、

常を初め

頭の

軍兵

去り落としの

有様

ふきや町

貸しへだし

ても、恥ずかし

からぬ狐の

□□(欠け)き、誠に

 恐れいった

 物也

 

今昔狐夜噺四丁裏

  「これから又

   手番が

   峰の

   芹酒

   が大仕掛け、

   とかとか

   とうとう

    でなければ

    おちが とれ

        ませぬ

 

今昔狐夜噺五丁表

  「ありや

    ありや

    ありや

 

今昔狐夜噺五丁表 

   「えいえい、わい

       わい

    どんどん

     どたどた どたどた

     □□(欠け)チキ

           チャン

 

こうぜう(口上)

 

獅子村だの口上だの、

『仮名手本忠臣蔵』そして『仮名手本忠臣蔵』の二つ玉の段を思い浮かべる。

 定九郎役は何と言っても、片岡仁左衛門丈で見たい。

 歌舞伎が見たいワイ!

 

 

 

 

 

 

 

 

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今昔狐夜噺 5 (いまハむかし きつねのよばなし) 三丁裏 四丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

2020-07-30 | 十返舎一九

 

今昔狐夜噺 5 (いまハむかし きつねのよばなし) 三丁裏 四丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

 

早稲田大学図書館 (Waseda University Library)所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01216/he13_01216.html

今昔狐夜噺 上,中,下 (合本)

十返舎一九 画・作 1765-1831

1冊(合3冊) ; 18cm

[江戸] : [榎本屋吉兵衛], [寛政9(1797)]

黄表紙

 

今昔狐夜噺三丁裏

かのこん八

ぎつねハ、らく

さいに、い

と□□(欠け)

もと□□(欠け)

これまでの

御おんなが/\

ふねくるまにも

つまれねほどの

ありがたさ、おん

れいにハふくを

さづけてあげ

たくても、そんな

事ハおきらい也、

きつねとせうで

あらわし(まま)うへハ

うまいものをあげ

ても、うまのふん

かとおぼしめす

であろふこのうへハ

何もおなぐさみ

せんねんにてみしが、わうい

とき見ました げんへいの

うつせんいちのたに、さか

おとし、ゆしまのさかいの

よふすを、今このおゆわ

さきにていたく御らんににいれ

ませう、とゝんまれなる大どうぐ

 

今昔狐夜噺四丁表

まくなしにて

おめにかけま

せう、まづさい

しよが、いちの

たに、すまの

うら、へいけがた

ぢんちうの

ていをいたして

おめにかけんと

せうじを

ひらきみせ

けれバ、はるか

のむかふに

ぢんちうの

ありさま

いちのたにの

やまにより、なみうち

ぎわまでさくゆいわたし

あかはた、てんにふき

なびきと、

ふたバぐんきの

もんくのとふ

りてにとる

ど□□(欠け)へ

□□□(欠け)らく

□(欠け)い大きに

かんしんして

 みとれいる、

 

今昔狐夜噺三丁裏 中

   「さいしよ

    御らんに

    いれまする

    が、いちの

    たに、す

    まのだ

    いりの

    けいしよく

    これも

    これ

    よに

    いります

    れば

    てう

    ちんたい

    まつひ

    をとも

    して

    おめ

    にかけ

    ます、

 

今昔狐夜噺三丁裏 下

     「まだ

      /″\はい

      ふきより

      じやをいだ

      しする

      ほんに、ことき

      をつくして

      おめにかけ

      ませふ、

 

今昔狐夜噺四丁表 下

    「いや

     はや

      おそろかし

      さまご ことし

      のさまごにや

      ゆだんが

      なら

      ぬ

      

 

今昔狐夜噺三丁裏

かの こん八狐は、

楽斎に、い

と□□(欠け)

もと□□(欠け)

これまでの

御女が、御女が、

船来る間にも

積まれね程の

有難たさ、御礼

には福を

授けて

上げたくても、そんな

事はお嫌い也、

狐と性で(性根を)

現す(あらわし ママ)上は

美味い物をあげ

ても、馬の糞

かと思し召す

であろふうこの上は

何も御慰み、

千年にて見しが、多い(わうい)

時見ました 源平の

討つ 戦、一の谷、逆(さか)落とし

湯島の境の

様子を、今この、おゆわ

さきにていたく御覧に入れ

ましょうと、とんと(とん)稀なる大道具

 

今昔狐夜噺四丁表

幕無しにて

お目にかけま

しょう、先ず最初が

一の谷

須磨の浦

平家方

尋常の

程を致して

お目に掛けんと

障子を

開き見せ

ければ、遥か

の向こうに

尋常の

有様

一の谷の

山により、波打ち際

まで索ゆ 言い渡し(いわたし)

赤旗、天に吹き

靡きと、

双葉軍記の

文句の通り

てに、とる

ど□□(欠け)へ

□□□(欠け)らく

□(欠け)い大きに

感心して

 見とれいる、

 

今昔狐夜噺三丁裏 中

   「最初

    御覧に

    入れまする

    が、一の谷

    須磨の

    内裏

    けいしょく

    此れも

    此れ

    世に

    入ります

    れば、

    提灯

    松明

    を灯して

    お目

    に掛け

    ます、

 

今昔狐夜噺三丁裏 下

     「まだ

      まだ、はい

      ふきより

      じやを出(いだ)

      しする

      ほんに、事、気

      を尽くして

      お目に掛け

      ましょう、

 

今昔狐夜噺四丁表 下

    「いや

     はや

      恐ろ(おそろ)かし

      さまご、 ことし

      のさまごにや

      油断が

      なら

      ぬ

      

 

 

さまご

 ?

 

一の谷   (ウィキペディア)

 一ノ谷の戦い(いちのたにのたたかい)は、平安時代の末期の寿永3年/治承8(1118)年2月に摂津国福原および須磨で行われた戦い。(源平合戦)における戦いの一つ。

 

逆(さか)落とし   (ウィキペディア)

 精兵70騎を率いて、一ノ谷の裏手の断崖絶壁の上に立った義経は戦機と見て坂を駆け下る決断をする。

 

 

 

 

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