12/4
「赤駒を山野に放ハカし捕りかにて多摩の横山徒歩カチゆか遣らむ(武藏の国 05/12 #20.4417 右の一首は、豊島郡の上丁、椋椅部荒虫アラムシが妻メ、宇遲部ウヂベノ黒女クロメ)」
「赤駒を野山に放ち捕まえず多摩の横山を徒歩カチにて遣るか()」
「我が門の片山椿まこと汝ナレ我が手触れなな土に落ちもかも(武藏の国 06/12 #20.4418 右の一首は、荏原郡の上丁、物部廣足ヒロタリ)」
「わが家の山椿とは本当にわれらが触れずも土に落ちるのか()」
「家イハろには葦火アシフ焚けども住みよけを筑紫に至りて恋しけ思モはも(武藏の国 07/12 #20.4419 右の一首は、橘樹郡タチバナノコホリの上丁、物部眞根マネ)」
「家中では葦火アシフ焚くけど住みやすい筑紫にあっては恋しく思モわんか()」
「草枕旅の丸寝の紐絶えば吾アが手と付けろこれの針ハル持モし(武藏の国 08/12 #20.4420 右の一首は、妻メ、椋椅部弟女オトメ)」
「草枕旅寝の途中で紐切れば自分でつけてねこの針使い()」