そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

戸川昌子さん逝く

2016年04月27日 | 挽歌もどき

2016/04/27

「銀巴里でシャンソン歌う歌手だった戸川昌子が癌で逝きたり(享年85才)」
「この人の初産年齢記憶せし北限のごと覚え込みたり(46才)」
「その時に生れし子供が喪主をするシャンソン歌手でNEROというらし(逆算すると=39才)」
「歌手よりも作家の顔の印象が強い人なり回りも文士
 (『大いなる幻影』乱歩賞『猟人日記』は直木賞候補作、
  川端康成、三島由紀夫、柴田錬三郎、野坂昭如、三輪明宏、
  なかにし礼さんらと交遊)」


 

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花と七十二候(0427)

2016年04月27日 | 日めくり帖

2016/04/27

「千年の藤の花房ながくして千年の音ひそめてゆらぐ(鳥海明子)」
「主なき家荒れるとも雑木とて枝に付けおる藤の花房
 (花言葉:恋に酔う、懐かしい思い出)」

「この春に生まれる子馬を春駒と満月の夜大潮ととも(『若駒と満月の夜』)」
「馬の子は十一ヶ月胎内で過ごせるという人より長い()」
「ディープの子今年いかほど生れくるやターフを駆ける天馬の子らが
 (ディープインパクトの血統はよく走る)」





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読売俳壇を読む(0425)

2016年04月26日 | 俳句

2016/04/26

【矢島渚男選】
「紅拭いて返す盃大石忌(石原童子)」
「一力であざむき遊ぶ内蔵助芸者が拭ける盃の紅()」

「ささやかな桜前線我が家にも()」
「門柱の脇に植えたる山桜緑に続き前線が来る()」

「桜咲く土手空襲に逃げし場所()」
「避難せる場所が土手とはいかなりしお花見気分ありやなしやと()」

【宇多喜代子選】
「一天にいただく土に種を蒔く()」
「この大地天からもらうといいたるは感謝のありて種を蒔くなり()」


「子の頃の昭和を思ふ昭和の日()」
「半世紀越えたる昭和を懐かしむ特別なるか昔の昭和()」

「拾われし子猫に名あり家があり()」
「子猫には名もあり家もあるという拾われるとは幸せなこと()」

【正木ゆう子】
「春の川大きくなつて海に入る()」
「地形的変化がないと大きくはならないはずも春には可能()」

「海豹の名のゆめみらい花の下()」
「海豹に夢も未来もあるという花の下ではそう思わせる()」

「電気館とは映画館鳥雲に()」
「取り合わせにわかに実感ないけれど鳥雲学べばそう思えるか()」

【小澤實選】

「夢殿へ続く築地や花曇り()」
「花曇りポイントなりしこの季語がわれの実感他の季語にて()」

「山頂の手植桜に会いに行く()」
「山頂に自分か植えた桜あり会いに行けるを楽しみとする()」


「炊きあげて煽げ煽げと玉筋魚イカナゴ煮()」
「玉筋魚を煮る風物詩騒がしく和気あいあいの様子が知れる()」



 

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朝日俳壇俳句を読む(0410)

2016年04月26日 | 俳句

2016/04/26

【稻畑汀子選】
「灯の数が暮らしの数や村朧(谷脇篤)」
「灯の数と暮らしの数が同じとふ小さな村が朧にかすむ
 (灯の数と戸数を知るは関係者目の前の村朧になれる
 /涙して朧になるか故郷の小さな村を見ている彼は)」

「春風やこんなに空気うまきとは(藤森荘吉)」

「春風に流れる空気にふと気付き息吸うてみてうまさに気付く
 (春風が吹いたといって場所により空気がうまいと言うことはなし
 /環境や気分や息するタイミングふと感じたる空気のうまさ)」


「風音は比叡の奥行山眠る(丹後浪月)」

「風音は比叡颪の吹いてくる寝息とすれば山は眠れる
 (山深い比叡の奥から風音がただ山があり眠るようなり
 /昼間でも山は眠ると言うのかな奥行きのある風を聴きたし)」

【金子兜太選】

「春鹿よ我が青春の自画像よ(額田浩文)」
「春の鹿を見ればつくづく思いたり我が青春の自画像のごと
 (春鹿は我が青春を映すごと角を失して雄々しくはなし
 /読み人の青春などはわからぬも角ない鹿で思い知るべし)」

「蛇穴を出ではや一水を渡る(内藤悦子)」

「蛇が穴出て早々に川渡り冬眠までの年を生きるか
 (蛇が穴出て早々に川渡りさあこれからという俳句なり
 /流れずに川を渡れる蛇なれど目につかぬよう達者で過ごせ)」

「春の夢布団に一人座す童(豊原晴明)」

「春の朝夢見を反芻するように布団に座る童がいたり
 (季語なりし『春の夢』から推しはかり儚くがっくりする童
 /どんな夢見たのか知らず年齢もわからないけど切ない気がす)」

「蜜蜂が家出をせしとメールあり(田中久幸)」

「蜜蜂が家出をするがいかほどのことか知らずもメール連絡
 (蜜蜂と家出とメールおもしろき組合せだが言いえていない
 /崖下を覗いてみれば単純なおかんメールであるやも知れず)」

【長谷川櫂選】

「一切が水の光や花の昼(斎木直哉)」
「キラキラと水面が光り至福なり桜も咲いて永遠の昼
 (一切と水の光りと昼下がり桜が咲いて時を過ごせり
 /満開の桜の下の水面にはすべてを吸い込む光源があり)」

「目鼻なくとも笑むやうな紙雛(春林いく子)」

「目や鼻はないが微笑むように見え折り紙の雛表情豊か
 (折り紙の雛飾れるを見ていたら目や鼻なくも笑むようなりと
 /浮かれたる気が表れて折り紙に表情・しぐさ見えるようなり)」

「われも独り彼も独りや西行忌(安齋くみ子)」

「われ独り彼も独りだ西行は忌日に気づく互いの立場
 (お互いに独身といいなに思う西行忌とは花の頃なり
 /西行に惚れた女の妥協点彼は独身なれどバツイチ)」


【大串章選】

「万緑や引揚船の着きしとき(武田晴行)」
「万緑に引揚船で着くという舞鶴港か博多港かな
 (推測も緑迫るは舞鶴か翌年の夏帰りきたるや
 /引揚者祖国に帰り再生を誓いしだろう万緑のなか)」

「揚雲雀乙女の問いに答へけり(茶屋七軒)」

「飛び揚がる雲雀のような内容の乙女の問いに答えたという
 (乙女とは教え子なると推察す雲雀を飛ばすような答えを
 /気にかかる問いと答えも晴れた空反映したる軽き問答)」

「チューリップ並びて風の並びけり(谷公子)」

「チューリップ並んで風になびきけりさながら風が並ぶかのごと
 (チューリップ風に揺れるも逆に見りゃ風が並んで吹くように見え
 /コスモスを風に揺らせば儚くてランダムウォークするように見ゆ)」


 

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九骨添削例-15/e

2016年04月26日 | 俳句

2016/04/26

「凧二つ右へ左へ朱雀門(東西に凧の上がれる朱雀門/平松紀彦)」
「浮御堂古きみ仏わが秋思(みほとけも吾れも秋思の浮御堂/伊藤明子)」
「秋澄むや白き土蔵の信濃かな(信濃路は白き土蔵に秋澄めり/横井一夫)」
「香港の街路明るし紫荊ハナ


 

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