がじゅまるの樹の下で。

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’16年度肝高の阿麻和利卒業公演【1】

2017年03月12日 | ・肝高の阿麻和利レポ


肝高の阿麻和利卒業公演

2017年3月5日(日)
夜の部

うるま市市民劇場

 

 

千秋楽公演に行ってきました。

チケット争奪戦で心折れて
昼の部に行く予定だったのですが、
あまわり浪漫の会から
ご招待いただきまして行ってきました!
(ありがとうございます!)

 

去年度は卒業公演は見てなかったので
久々の卒業公演でした。

 

「え、でも卒業公演じゃない阿麻和利は
この間も見てたでしょ?」

 

とツッコまれる方もいるかもしれませんが、

卒業公演は通常公演と違うんです。
  → ★卒業公演のツボ

 

独特なんです。

千秋楽は特に。

 

加えて書けば今回は
阿麻和利、百十踏揚と主役の卒業
となれば、またプレミアム感が増すのでありまして。

 

 

さて、見終わっての感想を
一言で言うと、

 

 

ああ、くそぅ
いいな、青春。

 

 

ですわ。

 

出演者全員、
前半はぶっ飛ばし(でもめちゃ楽しそう)、
後半は涙をこらえつつ。

 

もうね、
青春エネルギー爆発ですよ。

こういう類の感動(青春)って、
この年頃の、集団活動ならではのものだからね。

大人になるとなかなかです。

だから、
心底羨ましくもなる。

そして、
そんな時代から遠く離れてしまったワタシたち大人にも、
この種の感動の一端を一緒に味わせてくれてありがとう!
ってなるんだ。

ありがとう、肝高の阿麻和利。

 

 

+

 

 

阿麻和利君。

 

中3で阿麻和利役になって以来、
多方面で活躍するほど成長した彼。

最初に見た時は、前代・前々代と
似たようなタイプかなー?
と思ったけど(書いたけど)、

「佐久本宝の阿麻和利」
というキャラクターが
しっかり確立されたな、と感じました。

 

毎回書いてるかもしれない、
護佐丸討伐を決意するときの「間」の取り方が抜群の彼。

でも今回はセリフ回しも他の場面の間も、
すごい独特な感じがしました。

台詞の一つ一つの解釈とその表現が
すごく彼の個性とオリジナリティが出てたという感じ。

そりゃあ、もう、肝高神の時から。
はぁ~、溜める溜める。

 

キャラクターが
確立された分、かなり余裕も感じ、
遊び心もたっぷりでした。

物語の本筋台詞じゃない端々にも
そういうのが表れていたよネ。

くしゃみで観客を巻き込んだアドリブ、
快活な笑い声やため息、
VS太郎(!)に、VSジラー。
ジラーのいじりにツッコミ。

最初の登場シーンだけでもこんなに。

10月公演の時にも書いたけど、
本当に生気に溢れている、そんな阿麻和利。


今回は後ろの席だったので
表情までは見れなかったのが残念。

 

細かいところまで上げてたらキリがないので
本編の阿麻和利絡みで印象に残ったシーン、
ベスト3!

 

◎伝令での「ドン!」


望月按司追放のシーン。
三つ巴の演舞の最中に作戦の指揮をとる阿麻和利。

中通路で正義党らと確認をしつつ、
阿麻和利君のドンの合図で幕が下りる!
元々大好きなこのシーンのこの演出で
さらにかっこよさがUP!!

 

◎エイサー後の二人きりの追加シーン


前々回からの民が兵士に変わりゆくさまが印象的だったので
今回はこれまで通りエイサー隊がハケちゃうのを
少し残念に思っていたら、新演出!

中幕降ろしてその背後に酒盛りの民たち。

その手前では百十踏揚との会話。

「勝連を豊かな蓬莱島にするのが夢」
という阿麻和利の夢が、ここで初めて語られるシーン。

このセリフはコレまで通りだと
中城討伐後、
阿麻和利を心配する百十踏揚に語られますが
今回はその前ふりとして。

 

そして、

◎中城討伐後の百十踏揚とのシーン

「わしは、首里の王府のことには首はつっこまない」
の「わしは」の部分。

以前も書いたんでそこは省くけど、
今回は百十踏揚をしっかり見つめて
言い聞かせるように
「わしは、、わしは、」

ってゆっくり2回言った!

その優しさとに溢れた言い方たるや!

 

可愛すぎるだろ!

 

しかもそれに続く阿麻和利のセリフが
コレだよ。

 

 

「お前と笑って
過ごせるならそれでいいのだ」

 

 

 

惚れるわ!!鼻血)

 

 

百十踏揚との仲睦まじいシーンに萌えましたわ。

 

 

+

 

 

百十踏揚。

 

琉歌を歌うシーンの安定感と高音がとても印象的だった彼女。

だからこそ、今回体調が悪かったのか
声が少し枯れてしまっていたのは正直残念でした。

でも一番悔しかったのは彼女自身でしょう。
彼女のツイートも拝見しました。

 

それでも、
しっかり最後までやりきって
「麗しき百十踏揚」
を魅せてくれました。

ホント、きれいなコだよなぁ。

 

アンコールもセレモニーも全て終わって、
阿麻和利と百十踏揚が中通路で最後の挨拶をした時、
ハグを求めた素の彼女が実に愛らしかったです。

 

 

+

 

 

 アンサンブルさん。

 

席が後半中央ブロックだったので、
久々に肝高の詩のエイサー笑顔でdeアイコンタクト
見れるかと期待してたのに
今回はエイサー隊前だった(´;ω;`)

残念…。

 

望月按司追放後の
アンサンブル演じる民感が
印象的だったと前回書きましたが、
今回更に会場中からぞろぞろと。

続く演舞メドレーも
花踊りに扇子隊も追加されてて
より華やかでにぎやかでした。

台詞なしで繰り返される演舞が
今回は久々に
「次はわったーばんやさ!」が復活。

お馴染みの「祝」「卒」「業」の小道具も。

でもゆんぐとぅは本格的に無くなってしまったのね…。

ちょっと寂しい…。

 

 

+

 

 

肝高バンド。

 

今回バンドも結構チャレンジしてた印象でした!
浪漫のコーラス部分の追加、
マブイ抜けの時の歌詞の変更(してたよね?)、
ダイナミック琉球の口説部分のコーラス
(これは2年前の卒業公演でも書いてる)、
肝高の詩アゲインの時の編曲と浪漫への繋ぎ
(これすごかった!)
などなど。

カナサの京子さんを彷彿とさせる場面もあり、聞き惚れました!

前々から書いていた安定感のあったボーカルさんも
卒業となりました。

主役の二人だけでなく、
音楽の華であったボーカルさんも世代交代。
次のボーカルさんも楽しみです。

 

 

+

 

 

肝子の設定は、
お兄ちゃんに話を聞いた妹が、友人を連れて
という女子3人組。

「もしかして、あなたがハッタラー?」
というスタンス。

この(舞台には登場しない)「お兄ちゃん」の
存在が気になりますが、
もしかして去年の卒業公演の肝子の設定の続き?
「お兄ちゃん」って、この日ハッタラー役の彼のこと?

とか、いろいろ考えちゃいました(笑)

 

ハッタラーとの別れのセリフでも

旅立つ卒業生(ハッタラー)から、
バトンを受け取った後輩たち(肝子)へのメッセージを。

 

そしてアンコールの肝高の詩againでは
次期阿麻和利、時期百十踏揚との共演。

羽織を着せ、
ダブルの演舞にダブルの声掛け。

ああ、あの時見た時と同じ光景だ。

お、この記事久々に読んだらコメント欄に……

 

肝高の阿麻和利の精神は
しっかりと後輩たちへと受け継がれ、
そして繋がっていく。

今回は主演の二人が卒業ということもあって
たんなる「卒業」ではなく
「引き継ぎ」としてのセレモニー感が強かったな。

 

そして

旅立つ卒業生からの
私たち観客に向けられた、
「これからも肝高の阿麻和利をよろしくお願いします」
のメッセージに、

 

 

大丈夫、
まかせなさい。

 

これからもちゃんと、
応援してるし観に行くから。

と心で返事する和々なのでした。

 

 

(もうちょっと続く)!

 

 

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