前記事にひきつづき、展覧会レポです。
「埋蔵文化センター20年の歩み」
10月27日~12月20日(※毎週月曜休館)
沖縄県立埋蔵文化センター(西原町)
入場無料
埋蔵文化センター開所20周年を記念して、
直近10年間の主な成果を紹介する展示会。
奇しくも前回紹介した中城城跡展と同じく
20周年+直近10年の成果展、というテーマでした。
埋蔵文化センターは首里城をはじめとした主な史跡だけでなく
離島も含めた県内各地に関わっていることもあり、
展示される出土品のバリエーションが広く、
珍しいものや貴重なものがたくさん見られるというのがポイント。
展示室は小さいけれど、ぎゅっと詰まった
密度の濃い展示を毎回見ることができます
あと、これまた充実のパンフレット(冊子)も
もらえるというのは、やはり嬉しい♡
今回の目玉は、
中城御殿(龍潭前)から見つかった位牌。
溝の中から、缶に入れられた状態で発見されました。
沖縄戦の際に避難させたものだと考えられます。
重厚なレリーフに中城御殿の格を感じさせます。
思わず笑ってしまったのは骨製品の龍の線刻。
①、なんて愛嬌のある表情なんだ(笑)
こういうの、好きだ。
(国芳の落書き猫を思い出す(笑))
琉球の龍のデザインは本当にいろんな表情があって好き。
ゆるいのから正統派まで。
この龍が彫られた骨製品は
何に使われたものなんだろう?
中城城跡展で触れた
首里城出土の厭勝銭も展示されていました。
中城御殿の貝窓の貝。
写真では見たことあったけど、
実際の貝を見るのは初めて。
中城御殿からの出土品には
西洋陶器も混ざっていて、
王族が西洋料理を食べている生活をイメージしてみて
ふふふ、となる。
こちらは渡嘉敷島の船越原遺跡からの
爪形文土器など。
これらの他にも、
普天間基地内
那覇の東村
首里高校内
宮古島の宮国元島上方古墓群
白保竿根田原原洞穴遺跡
などがピックアップされています。
10年間に行ってきた発掘紹介だけでなく、
埋蔵文化センターとしての役割として、
震災派遣(東日本大震災・熊本地震)についてや
遺物の保存処理についての紹介もありました。
保存処理した遺物たち↓
金属製品だけでなく、縄や木製品なども。
お、クリス(円覚寺出土)がある!
…あれ?でかいぞ???
以前那覇歴博で見た時はもっと小さかった印象があるけど…
実際に絵で描いてるくらいだから
これくらい小さくて細かったはずだけど…
あの鍬形みたいにクリスも複数出土していて
あれとこれは違うやつとか…?
……それとも、ワタシの気のせい?
円覚寺の報告書調べてみたらわかるかな。
今度調べてみようっと…(宿題)。
斧型矢じり(左)。
中城グスクで見たのより幅が広くて大きい!
映画『神弓』で見たのと同じ感じだ!
やはりこういうタイプも出てるのか~。
そんなこんなで、埋文の展示では
思いがけない出会いがあったりするのが楽しいです。
中城城跡展も埋文展も会期は12月20日まで!
比較的近いのでセットで見に行くことをおすすめします♪
ただし、
月曜日は埋文が休館日
火曜日は護佐丸歴史資料図書館が休館日なので
ご注意を
(※護歴図は17日も休みです)