琉球王国文化遺産集積・再興事業
『手わざ 琉球王国の文化』
琉球王国の数々の芸術品に、
現代の職人たちが最新の研究成果を元に挑戦した「手わざ」展。
単に見た目だけでなく、
原資料(実物の文化財)を最新の技術で分析・研究し、
可能な限り製作された当時の材料や技法を用いて
製作された当時の姿を忠実に復元する、
というのが「模造復元(復元美術)」で、
「手わざ」展は、模造復元品を展示・紹介するものです。
ちょうど1年前、
2020年2月に県立博物館で開催されたのを皮切りに、
宮古、石垣と巡回して、
再びの首里へ。
最初の県博での展示は2度見学に行っていましたが(→★ ★ ★)
その時にはまだ完成していなかったものが続々完成し、
展示されているということで、
行ってきました!!
まずは、首里城へ。
有料区域の世誇殿が展示会場。
こじんまりとしたスペースなので、
展示品は6点。
漆器、染織、陶芸、三線など。
解説パネルや実際に開鐘(三線)の音が聴ける
映像もありました。
本展示会のB2ポスターももらえるのはココだけ!
そして県芸の付属図書館・芸術資料館へ。
元々作品展などが行われる展示室なので
がっつり展示
1年前の県博での展示会では、
上の三御飾しかなかったけど
その土台となる「盆」がお披露目!
内側は朱漆に沈金、
外側は透かし彫りに金箔。
まさに豪華絢爛
そして私が今回特に見たかったのが、
伊平屋阿母加那志の縫衣装。
黄色に藍の裏地がすごく新鮮
紅型にはない、
古琉球独特のデザイン・配色です。
実はこの衣装、県博の常設展で推定復元され、
展示されているのですが、
ここでは赤地に水色裏地。
Twitterで得た情報によりますと(→★)、
これまで赤だとされてきたが、
科学分析結果で黄色地だということが判明した
とのこと(!)
これは印象がガラリと変わりますね!
実は『琉球戦国列伝』の百十踏揚イラストは
この衣装を元にしているのですが
リテイクするときは赤衣ではなく黄衣にしなきゃ~!
でもその黄色も、
紅型で見る鮮やかな黄色ではなく
すこしくすんだような独特な黄色。
これが古琉球の黄色か…。
パンフレットにこの作品の詳細紹介がなかったのが残念…(´・ω・`)
「模造復元」されたものを鑑賞する良さは、
そのモノが生まれた当時の
鮮やかさや輝きを見ることができること。
デティールなど細かいところまで鮮明に見れること。
そして質感を感じることができること。
着物類は布の透け感や生地感なども一緒に
味わうのが吉です。
円覚寺の鬼瓦。
玉陵の蝙蝠。
ヒャッハー♪
玉御冠(皮弁冠)も!
今まで首里城で展示されてたレプリカや
那覇歴博の国宝を何度も見てきたけど、
やはり輝きが違います
首里城・県芸での展示は2月28日(日)まで。
パンフレットも無料配布しています。
琉球王国の美に直接触れるチャンス、
お見逃しなく!!
最後に、
これまでの「手わざ」展のチラシを並べてみた。
う~ん、ステキ