がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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琉球王国の「手わざ」展、首里会場

2021年02月24日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

 

琉球王国文化遺産集積・再興事業
『手わざ 琉球王国の文化』

 

琉球王国の数々の芸術品に、
現代の職人たちが最新の研究成果を元に挑戦した「手わざ」展。

単に見た目だけでなく、
原資料(実物の文化財)を最新の技術で分析・研究し、
可能な限り製作された当時の材料や技法を用いて
製作された当時の姿を忠実に復元する、
というのが「模造復元(復元美術)」で、
「手わざ」展は、模造復元品を展示・紹介するものです。

ちょうど1年前、
2020年2月に県立博物館で開催されたのを皮切りに、
宮古、石垣と巡回して、
再びの首里へ。

最初の県博での展示は2度見学に行っていましたが(→  
その時にはまだ完成していなかったものが続々完成し、
展示されているということで、
行ってきました!!

 

 

まずは、首里城へ。

有料区域の世誇殿が展示会場。

 

 

こじんまりとしたスペースなので、
展示品は6点。

漆器、染織、陶芸、三線など。

解説パネルや実際に開鐘(三線)の音が聴ける
映像もありました。

本展示会のB2ポスターももらえるのはココだけ!


 

そして県芸の付属図書館・芸術資料館へ。

 

 

元々作品展などが行われる展示室なので
がっつり展示

 

 

1年前の県博での展示会では、
上の三御飾しかなかったけど
その土台となる「盆」がお披露目!

内側は朱漆に沈金、
外側は透かし彫りに金箔。

まさに豪華絢爛

 

 

そして私が今回特に見たかったのが、
伊平屋阿母加那志の縫衣装。

黄色に藍の裏地がすごく新鮮

紅型にはない、
古琉球独特のデザイン・配色です。

 

実はこの衣装、県博の常設展で推定復元され、
展示されているのですが、

 

 

ここでは赤地に水色裏地。

Twitterで得た情報によりますと(→)、
これまで赤だとされてきたが、
科学分析結果で黄色地だということが判明した
とのこと(!)

これは印象がガラリと変わりますね!

実は『琉球戦国列伝』の百十踏揚イラストは
この衣装を元にしているのですが
リテイクするときは赤衣ではなく黄衣にしなきゃ~!

 

 

でもその黄色も、
紅型で見る鮮やかな黄色ではなく
すこしくすんだような独特な黄色。

これが古琉球の黄色か…。

 

パンフレットにこの作品の詳細紹介がなかったのが残念…(´・ω・`)

 

 

「模造復元」されたものを鑑賞する良さは、

そのモノが生まれた当時の
鮮やかさや輝きを見ることができること。

デティールなど細かいところまで鮮明に見れること。

そして質感を感じることができること。

 

着物類は布の透け感や生地感なども一緒に
味わうのが吉です。

 

 

円覚寺の鬼瓦。

 

 

玉陵の蝙蝠。
ヒャッハー♪

 

 

玉御冠(皮弁冠)も!

今まで首里城で展示されてたレプリカや
那覇歴博の国宝を何度も見てきたけど、
やはり輝きが違います

 

 

首里城・県芸での展示は2月28日(日)まで。

パンフレットも無料配布しています。

琉球王国の美に直接触れるチャンス、
お見逃しなく!!

 

最後に、
これまでの「手わざ」展のチラシを並べてみた。

 


 

う~ん、ステキ


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