琉球戦国列伝リテイクシリーズ
金丸(かなまる)。
どういう人かまとめると…
伊是名島の農民
↓
島を脱出して沖縄本島を放浪
↓
王子(尚泰久)に見いだされ仕える
↓
王子が国王になる
↓
王府の役人としてどんどん出世
↓
役人を引退
↓
クーデター
↓
周りから国王に推挙
↓
王位に就く(第二尚氏)
という人です。
非凡さを表すために
私の金丸は左利き設定♡
女性遍歴も多きモテモテの美青年…
というのは今回はあまり前面に出さずに、
役人時代の金丸を。
服飾作画については
実はこれが今までで1番苦労しました
今に見ることができる琉装の着物とは違う、
古琉球らしいゆったりとした着物感を出すために
襟の開き具合とか、
袖の長さとか、
帯とのバランスとか、
全体のシルエットとか、
描いたり消したりの繰り返しで…
1回完成させて、もう一度まるまる描き直したり。
よし今度こそ完成!となってから、大きな路線変更があったり。
(なので金丸は完成しているデータがほかに2体あります)
今回ひとまず「完成」にしてアップしましたが、
もしかしたら1か月後、2か月後に見たら
また直したくなってたりして…(^^;)
ハチマチは、現在見ることができるような箱型被り物ではなく
当時は1枚の布をぐるぐる巻きつけたターバン形式。
ここでは琉球に漂流した朝鮮人の目撃記録の、
「男女頂辺に椎髻し、帛(きぬ)を以て之をつつむ
…(中略)…その守令、
班染の繪を用て髻をつつみ白細苧布の衣を着し、
紅染の帛を帯ぶ」
から取って、カタカシラは耳横ではなく、
ハチマチの中(頂辺)ということにしています。
…アングル的に見えないけどね。
そしてターバンは織ではなく染。
その色や模様は不明だけど
高官である黄冠をベースに。
そして衣は白に赤い帯。
オーソドックスな王府役人の黒朝衣を
白(きなり系)にするだけで
印象がガラリとかわりました。
これまで下っ端役人に白系を着させるのは
ドラマ『テンペスト』『尚巴志』をなどにあったのですが、
守令(=朝鮮王朝の地方官のこと)という
そこそこ高い地位の役人に着させているビジュアルは
無かった…はず!(部屋着・寝間着・下着・葬儀とかは別として)
いかがでしょうか?
<オマケ>
ところで、この証言記述の「男女」っていうの
気になりません?
男子はいいとして、
女子もターバンをしていた…!?
もしかして、この女子というのはノロさんで、
「帛(きぬ)を以て之をつつむ」というのは
ノロさんがしている白ハチマキなのかもしれません。
この一文の後ろの記述には
「婦人…皆白苧布の衫、白苧布の裳を着る。或いは白苧布の長衣を期す…」
とあり、白装束なのがわかります。
朝鮮の証言者らは
ノロさんたちの拝み巡礼を目撃したのかもしれませんね。