yabanjin-soulのTシャツ魂

ロック魂を手描きで表現するyabanjin-soulのたわごと・ひとりごと

映画「マシニスト」

2014年05月10日 | 映画

受け入れられない現実から目を背けたくなることは誰にだってある。

でも、結局は

その現実は存在しているから

いくら頭の中でなかったことにしようとしても

ゆがめられた形で表出してくる。

例えば、妄想とか・・・、幻覚とか・・・、幻聴とか・・・。

この映画「マシニスト」は「マシンを扱うヒト」、つまり「機械工」という意味で、

主人公はタイトルそのままの工場で働く旋盤工技術者。

その彼がなぜか、1年前から不眠症におちいり

まるっきり眠れなくなってしまったためにゲッソリとやせこけ、

その影響か、工場でミスをしでかし仲間の腕を事故で失わせてしまう。

「アイバン」という見知らぬ男が工場で働き始め、

主人公がその男に気をとられたことが事故の直接の原因だったのだが、

その「アイバン」について工場の人間は、

なぜか誰一人「そんな男は存在しない」と証言するのだ。

いったい「アイバン」とは何者なのか・・・?

もし、主人公の幻覚、妄想だったのなら

どこからどこまでが本当のことで、どの部分が妄想なのか・・・?

これらの謎を縦軸に、

主人公が気持ちを寄せる空港の喫茶店で働いている女性「マリア」や、娼婦との関係を横軸に、

おはなしが進んでいくミステリー。

エンディングで、

映画の中にちりばめられた伏線がものの見事に回収され、

なぜ主人公が不眠症になってしまったのかという謎すらも解き明かされるので、

そういった意味じゃすごくすっきりする映画だった。

よく練られた脚本で、

それをうまく映像化できてると思うよ。

一緒に観てた息子は「主人公がかわいそうで見ていられない」と言ってたので

そういう痛々しいのが苦手なヒトには不向きな作品かも。

主人公を演じたのは

クリストファー・ノーラン監督のバット・マンシリーズで主役を務めた、

もう、「名優」と呼んでも差し支えないと思われるクリスチャン・ベイル。

この映画のために30キロも劇ヤセしてまるで骸骨状態なので、

それも痛々しい状況を作り出してる原因だろうと思う。

彼の役者魂にはホントに恐れ入るよ。

この作品はロスが舞台なんだけど、陰惨すぎてアメリカ人が資金を出してくれず、

スペイン人の資本家が出資してくれてようやく実現できた映画らしくて、

実際の撮影はすべてスペインで行われたとのこと。

道路標識から何から、スペイン語圏のものを英語に差し替える作業がものすごく大変だったらしいね。

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YouTube: The Machinist trailer

個人的には、ちりばめられた伏線を伏線らしくあつかってくれるこういう作品はすごく好き。

でも、もうちょっとハッピーな形で終わらしてくれたほうがさらに良いけど、

こういう展開の映画だから、こればっかりはしょうがないかもね。

謎解きが好きな方にはオススメの映画です。

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