10MHz帯とともにCWで運用したいバンドに、3.5MHz帯が有る。このバンドは20年ほど前にSSBをモービルでやってみたが、思う所が有って運用を凍結したままだ。今回はそれをCWで解禁してみたい。と言うことでアンテナチェックケーブルの製作であります。
狙い周波数は10MHz帯のときと同様に決めると3.510MHzが分かりやすそうだが、今回のケーブルを2サイクル分の7MHzCWケーブルとしても利用できるように企み、3.5MHz帯では3.507MHz、7MHz帯では7.014MHzとなるように進める。これを踏まえて計算(計算式はこの記事を参照されたし。)の結果、同軸ケーブルの目安長さ=28657mmとなった。
そしてこれも10MHzチェックケーブルと同様に私がチキンであるため、計算値より気持ち短めである28600mmにカット、その一方にMP-3コネクターを取り付け、アンテナアナライザーで測定しながらカット&トライを始める。ちなみにUP写真は、上からカットしたケーブルをカットした順に並べたものだ。
今回は7MHzチェックケーブルのカット&トライ実績を踏まえ、いきなり50mmカット。以降は50mm×1回、100mm×1回、200mm×3回、100mm×1回、30mm×1回とカットしていった結果、L=27670mmでボトムインピーダンス周波数が3.512MHzになったところでMJ-Lコネクター(ケーブル長さ30mm相当)をハンダ付け&短絡MPコネクター(ケーブル長さ8mm相当)を装着して測定、その結果&計算は以下のとおり。
・測定する同軸ケーブルの長さ[mm]
=ケーブル本体の長さ + MJコネクター長さ + 短絡MPコネクター長さ
=27670+30+8
=27708[mm]
アンテナアナライザーの文字板目盛りに合わせて間接測定
・インピーダンス12.5Ω時の上側周波数=3.758[MHz]
・インピーダンス12.5Ω時の下側周波数=3.254[MHz]
↓
・上下各周波数の平均値(=27708[mm]時のボトムインピーダンス周波数とする)
=(3.758+3.254)/2
=3.506[MHz]
短絡MPコネクター長さ分を比例的に取り除く
・長さ27670[mm]時のボトムインピーダンス周波数=3.512[MHz]
・長さ27708[mm]時のボトムインピーダンス周波数=3.506[MHz]
↓
・長さ27700[mm]時のボトムインピーダンス周波数
=3.506+(3.512-3.506)×{8/(30+8)}
=3.506+0.006×(8/38)
=3.506+0.001
=3.507[MHz]
と言うことで、狙い周波数に対して±0kHz、ズバリのボトムインピーダンス周波数の同軸ケーブルが完成した。ただし他のチェックケーブル同様にボトムインピーダンス値は2~3Ωであった。
ところで、これが悪影響しているのかは不明だが、2サイクル分で狙った7MHzCW周波数付近のインピーダンス値は5Ω前後、更にお試しで4サイクル分相当の14MHzCW付近では10Ω前後であった。いずれもアンテナアナライザーの文字板に目盛りが無い範囲なので読みはアバウトだが、多サイクルは1サイクル分が直列接続されていると見なせば、上記の傾向と一致する。
逆にこの考え方が妥当な場合は、少なくとも多サイクルのチェックケーブルは極力避けた方がいいのかもしれない。毎回よく似た締め括りだが、この辺も含めてご存知の方にご教授いただければ、大変有難いと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます