今回のCW用アンテナ、7MHz用はすんなり仕上がった。まぁ拡張帯で実績が有るモデルだったから、使用したチェックケーブルのボトムインピーダンス周波数が100kHz弱高い(=7.121MHz)こと以外に不安要素は無かった。今回は10MHz用だが、使用するチェックケーブルとアンテナの両方が新ネタだ。「さてどう出るか?」と漠然と思いながら、作業を始めた。
引当アンテナはCOMETのモノバンドベースローディングホイップ、HFB-30。14MHzより低い周波数でL≒1mクラスのアンテナは初めてなので楽しみである一方、使いものになるのか?という不安も正直ゼロではない。だけど他社モデルのライバル商品?で漏水の実績が有ったため、そこは迷わず決めた。
さて狙い整合周波数は、いつも楽しく遊んでいただいている“すけーるさん”からのアドバイスとJ-クラスタにUPされているオンエアーinfoの周波数を参考に10.128MHz、要するにチェックケーブルの製作時に狙ったボトムインピーダンス周波数とした。
まずはデフォルト状態を確認、要するにエレメントを目いっぱい突っ込んだ状態に組み立てて測定した。結果は、f0=9.968MHz、SWR≒1.01、Z≒48Ω、帯域(SWR≦1.5範囲)=9.936~10.000MHz(9.968MHz±32kHz)であった。
これではスライド調整しろが事実上ゼロなので話にならない。f0を高く移動させる方向に調整するので、久々に両頭グラインダーで削るパターンが決定。まずは削り量に対するf0の移動量を見たくて、1mm削って測定。結果f0は約2kHz変化した。
これでは日が暮れてしまうので、以降は5mm、10mm×2回、3mm、2mm、3mm、と計34mm分でカット&トライを繰り返す。結果、f0=10.130MHz、ボトムSWR≒1.00、Z≒51Ω、帯域(SWR≦1.5範囲)=10.098~10.162MHz(10.130MHz±32kHz)となったので、ここで調整は終了とした。
このアンテナ、18MHzのときのようにボトムSWR値が1.3だの1.4だのという訳の分からん展開にならなかったのはOKだけど、同じくスライドで調整できる余地がゼロだったのは頂けない。メーカーがエレメントのスライドで調整可能と言うのであれば、やはりストロークの途中でバンドの大半をカバーして欲しいものだと思う。結局前述のように、エレメントを両頭グラインダーで34mm削り落とした訳だし。
それと帯域が狭いからだと思うが、帯域外のSWR値の上がり方が大きかった。アンテナアナライザーのダイヤルを少し動かす、つまり周波数をほんの少し変えただけでもSWR値が急激に増減する。これのお陰で文字板の目盛りと指針を一致させる、つまり測定値を読み取れる状態に持ち込むのに毎回苦戦を強いられた。
やっぱり10MHzで全長1m弱のアンテナだから、シビアなんだろうな…。まぁ調整が終わったから、あとは“使える”アンテナであればOKだ。暑さを見ながら、なるべく早いタイミングで使えるのかを確かめてみたいと思う。
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