この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

四ッ岳北面台地

2010年02月18日 | 山行記録

P1020412_3 まもなく森林限界

今シーズン初、O森君と四ッ岳北面台地パウダーを楽しんできました。

朝4時半自宅発。結構良い降りで雪が降っている。午前中は晴れ予報だったのでやんでくれる事を祈りながら平湯キャンプ場でO森君と落ち合った。

良く降る雪に気持ちが折れそうになるが、行けるところまで行ってみようということになり5時半出発。まだ真っ暗なので地形がよく分からないが何とか尾根に登り上げ、大滝川渡渉点へ。ブリッジはしっかりしているので助かった。

1時間半で北面台地に登り上げた。後は台地をひたすら登っていく。

P1020414_2 滑走準備中。

いつの間にか雪は止んでいたが、高度を稼ぐに従い、靴上ラッセルとなってきた。堅い雪面の上に降りたての粉雪が20センチほどのっかている。急な斜面だとすぐ崩れて登りにくいがクトーを効かせてガシガシ登った。

登り始めて5時間、森林限界まで来たが、気温-10℃、ガスが出はじめ吹雪いてきた。さっきまで見えていた笠が岳も見えなくなってしまった。標高約2450m、山頂まで残り約300m、コレより先はハーフパイプ状の地形に新雪が溜まっている。これ以上は無理しないと決め、今日はここまで。シールを剥がしパウダーを楽しむ事にした。

P1020413 四ッ岳の岩峰

木の無い斜面はクラストして滑りにくいが森林帯に入ると風も止みフカフカパウダー三昧であった。

やはり今日もきてよかった。こんなに雪質が良いなんて二人とも思っていなくて、嬉しい限りである。

パウダーを楽しむにはここのルートは素晴らしい。お互い写真を撮りながら落ちていくように滑り込んだ。

P1020423 落ちていくO森君

底なしとまでは行かないが、本当に気持ちよく楽しい滑降である。アッというまに渡渉点着。スキーを脱ぎ少しの登り返し。何てことは無い。

さらにキャンプ場までパウダーをいただき、大満足であった。

山頂には立てなかったが今日も約7時間の行程。楽しい1日であった。

帰りに平湯の森で温泉に入りラーメンを食べて、またねと別れた。

O森君の華麗な滑りをどうぞ。

</object></object>