谷など、土壌中の水分が多い山や霧が多い山に生えているスギは、「気根」が出来やすいそうです。
「気根」とは、根が呼吸したり、余分な水分を排出するため、地上部に出てきた根のことを言い、通常の根と異なり「髄」がありません。
「気根」で有名な木といえば、”ラクウショウ(別名:ヌマスギ)”。
植物園などでもよく見かける落葉針葉樹で、秋になるときれいな茶色に紅葉(?)します。
で、下の写真は、ラクウショウの根本から出ている「気根」。
谷筋に生えているスギも、地上1m前後の幹から、小さな「気根」を出すことも多いです(スギの品種にもよりますが)。
残念ながら、気根が発生したスギは、材の価値が下がります。
強度には影響はありませんが、板に黒いブツブツ模様が出てしまい、見た目が悪くなるので、値段に影響を与えます。
逆に「マーブル模様」として、売り出すのもありかな~
スギに気根ができる理由としては、谷筋なので、水分が多く、地下の根が呼吸しにくいから・・・ではないかと思います。
なので、気根の多いスギ林は、必然的に、黒心材(心材部が黒い材)も多い気がします
あと、気根も一応「根」です。
これは、倒木した木と気根が接したことで、そのまま気根が成長した事例。
幹から根が出ているという、不思議な現象が何とも言えませんね
ここまで、根が大きくなるまで、長い間、倒木と接していたんですね。
グラップルみたいにガッツり掴んでます。
でも、このスギ・・・数十年後には銘木かも