季節的にサクラの花が目立っていますが、その陰で、ひっそりと開花している樹木たちもいます。
イロハモミジ、エノキ、ムクノキなどなど
今回は、もう少しすると開花するコナラやアラカシなどブナ科樹木の花について。
(すでに開花しているコナラやクヌギもありますが・・・)
下の写真は、コナラの花で、このような花を普段、何気なく見ているかと思います。
でも、この花は、雄花で、これが受粉して、秋になるとドングリになる・・・というわけではありません
雌花は、
新しく出た葉の付け根(葉柄の付け根)などに開花しています。
目立つような咲き方をしないので、じっくり観察しないと、見つけにくいと思います。
まず、雄花が咲いた後、雌花が開花します。
自家受粉を避けるため、雄花と雌花が、同時に開花することはありません。
なので、コナラの雌花を観察したい場合は、雄花が終わった後に・・・となります。
コナラ以外のブナ科樹木も同様です。
というわけで、少しブナ科樹木の雄花と雌花をご紹介。
クヌギ(左:雄花、右:雌花)
ブナ(左:雄花、右:雌花)
ウバメガシ(左:雄花、右:雌花)
アラカシ(左:雄花、右:雌花)
ブナ科樹木の中でも、コナラとクヌギは早めに開花するので、サクラに目を奪われていると、見逃すかもしれません。
サクラの花が終わり、毎日が暖かいと感じるようになるくらいにアラカシやウバメガシが開花していると思います。
コナラやアラカシなどは普段からよく目につく樹木なので、花の観察はたやすいですが、和歌山県の場合、ブナは、標高が高い場所に限られるので、開花のタイミングを見計らって、花を見に行くというのが難しい・・・。
開花していると思って登ると、まだだったり、その逆で終わっていたりと・・・(と、何気なく、ブナの花の写真を撮るのに苦労したと言いたいだけです)。
サクラの花ような美しくさや派手さはありませんが、「これがドングリになるのか~」という視点で、こうしたブナ科樹木の雌花を楽しむのも春の一興ではないでしょうか。