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スギノアカネトラカミキリ 訪花

2018年04月21日 | 昆虫類+αのお話

 スギノアカネトラカミキリ(以下、アカネ)の生態について、今回は第4章で「訪花」について。

 アカネは、昼間に花に集まり、集まる花は「白色系の花」で、蜜や花粉を食べます。

 花に集まる時間帯は6~18時で、気温が21~28℃の範囲内とされています。

 集まる花は、ガマズミ、コバノガマズミ、ミヤマガマズミ、タンナサワフタギ、ノリウツギ、コゴメウツギ、コデマリ、ミツバウツギ、ミズキ、ヤマボウシ、クリ、カラスザンショウなど。

 ←ガマズミ ←ノリウツギ ←クリ

 しかし、和歌山県では、アカネが発生する3月下旬~4月下旬には、これらの花が咲いていないか、僅かしか咲いていません。

 過去の調査でも捕獲された記録がなく、和歌山県における訪花植物は明確になっていませんでした。

 アカネは、訪花なしでも交尾・産卵は可能ですが、それなら被害は軽微になるハズ・・・。

 で、和歌山県林業試験場が2015年~2016年に訪花植物を調べたところ・・・ツブラジイ(コジイ)の花でアカネが捕獲されました。

 ←ツブラジイ(コジイ)

 あと、ほんのわずかですが、クロバイでも捕獲されました。

 ←クロバイ

 

 このことから、和歌山県の主な訪花植物はツブラジイ(コジイ)とされています。

 しかも、ツブラジイ(コジイ)は、スギ・ヒノキ林の林内に生えたり、隣接していることが多く、産卵と訪花を繰り返す環境が整っています。

 

 ↓ ↓ 和歌山県でシイの花で捕獲されたアカネの調査結果はこちら ↓ ↓

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jfsc/128/0/128_604/_article/-char/ja/

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