本州に生息する在来種のヘビは8種類と、実は、それほど多くありません。
日本に生える樹木の種類は、1,500種と言われているので、そう考えると、ヘビって、簡単に特定できると思います。
というわけで、その8種類のヘビをご紹介します。
なお、動画でも見分け方を紹介しているので、こちらもご覧くださ~い。
森の知識はぐくMOVIE「ヘビの見分け方」
背中に4本の黒いラインがある「シマヘビ」。
人間で言う白目の部分が赤い。
シマヘビの幼蛇には、黒いラインがなく、横に太いライン模様があります。
このライン模様は徐々に無くなり、黒いラインが目立ってきます。
もちろん、眼は赤い。
成長中なのかな?
黒いラインが、うっすらなシマヘビ。
体長2mにもなる「アオダイショウ」。
性格が荒い子が多く、人を追い回すほど気の強い子もいます(^_^;)。
捕まえると臭いにおいを出すので、あまり捕まえたくない!
近づくだけで、臭いにおいを出す子もいるので、いやー難儀(>_<)。
アオダイショウの幼蛇。
マムシに似たくさり模様(ひし形模様)をもつので、マムシと間違って、殺されちゃうことも・・・(T_T)。
”咬まれたら、その日ばかりの命”が名前の由来の「ヒバカリ」。
でも、毒ヘビではありません。
体は細長くて、体長は最大で60cm程度。
眼の後ろあたりにある白いライン模様が見極めるポイント!
ヒバカリの幼蛇。ミミズ並みに小さい。
幼蛇でも、白いライン模様が目立ちます。
「ジムグリ」。頸部にほとんどくびれがなく、地面の穴に潜りやすい体型をしたヘビ。
ジムグリの幼蛇。成蛇と異なり模様がある。
幼蛇の模様の名残がある個体。
ちなみに、木に登っているジムグリ。
これは、めっちゃ貴重なシーン!(だと、個人的には思っている(^o^))
「タカチホヘビ」。鱗の表面は虹色の光沢を放つキレイなヘビ。
ミミズを食べるヘビで、乾燥や熱に弱いため、地上でうろつく姿を見ることは、ほとんどありません。
体型は細長く、体長は最大で60cm程度。
幼蛇も成蛇ともに、ほぼ同じ模様です。
「シロマダラ」。体型は細長く、体長は最大で70cm程度。
名前のとおり白と黒のまだら模様のヘビ。(言うほど、白くはないけど・・・)。
夜行性で、なかなかお目にかかれないので、珍しいヘビです。
ヘビ好きがもっともハイテンションになるヘビじゃないかな?(^_^;)。
シロマダラの幼蛇。頭の後ろの白模様が目立つ。
成蛇は頭の後ろの白い模様が薄くなる。
ここから毒ヘビです(>_<)
「ヤマカガシ」。
顔まわり(あご周り?)が黄色いのが特徴です。
地域によって、色や模様に差があり、写真のヤマカガシは関西のものです。
ヤマカガシの幼蛇。
黄色い模様が、マフラーみたいだなーと、いつも思ってみてしまう。
大きくなると、赤い斑点模様がなくなり、頭の後ろの黄色いマフラーもなくなります。
だけど、地域によって、赤い斑点模様が残るヤマカガシもいます。
ヤマカガシの奥歯にある牙の付け根に毒腺があります。この上顎の奥の牙に深く咬まれると危険。
そして、頸部にも毒腺があり、力を加えると毒が飛び出ます。
目に入ると失明することも・・・。
毒液は、白色だったり、黄色だったり・・・(^_^;)。
「ニホンマムシ」。
体型が太くて短いヘビで、くさり模様(ひし形模様)が一番の特徴ですね。
体長は最大で60cm程度。
ニホンマムシの幼蛇。
小さくても、毒を持っているので、油断禁物です。
ニホンマムシの毒牙。牙に毒腺があるので、咬まれると危険。
最後に番外編。
全身が真っ黒なヘビで、「カラスヘビ」とも呼ばれています。
しかし、これは、体色の色素変異による現象で、シマヘビやヤマカガシに多いです。
口(顎?)の下が白い、もしくは黒いとシマヘビ。
ヤマカガシは黄色。
この2種が多いという話で、これ以外のヘビも黒くなる場合があります。
黒マムシとかいるんですよー
その真逆のシロへビ。
いわゆるアルビノと呼ばれる個体で、メラニン色素が欠乏したヘビですね。
写真のアオダイショウ。眼が赤くないので、正式なアルビノではないのですが・・・。
岩国のシロヘビで有名ですが、あれもアオダイショウです。
アオダイショウだけでなく、白いニホンマムシ(白マムシ)なんていうのもいます。
以上、本州に生息する8種類のヘビのご紹介でした。
ヘビは成蛇と幼蛇で模様や色が異なります。
また、地域差・個体差もあり、同じ種類のヘビでも、微妙に色や模様が異なることもあります。
上記で紹介したヘビ8種類の写真は、ヘビの見分け方の参考になれば、幸いです。
※2017年7月の記事を改編