4~6月にかけて開花するモチツツジ。
モチツツジは、低木性半常緑広葉樹です。あまり聞かないんですが、半落葉と表現するパターンもあるようです。
春に出た葉は、秋に紅葉した後、落葉します。
しかし、冬芽に取り巻く夏型の葉は落葉せず、そのまま春を迎えるので、「半常緑(半落葉)」。
春に展開されたモチツツジの新しい葉は、粘着性の綿毛を持っているので、触ると「ネチョッ」とします。
このネチョネチョ感が鳥もちに似ているので、「モチツツジ」という名前の由来になったそうです。
ネチョッとするモチツツジの新葉は、花を食害する虫を捕まえ花を守る防衛手段の機能を備えています。
花を食べようと近づいた虫は、写真の様に捕獲されてしまいます。
食虫植物ではないので、捕獲された虫は、身動きが取れないまま死んでしまいます。。。
しかも、花粉を媒介する虫は捕まらないという都合の良さ(^_^;)。(葉に止まらないのかな?)
ちなみに、ヤニサシガメなどサシガメ類は、モチツツジの葉に付着した虫を食べに来ます。
←モチツツジの葉
そんなネチョネチョの葉に対抗する能力を持った虫もいます。
モチツツジの葉を専門に食害する「モチツツジカスミカメ」。
この虫は、ネチョネチョの上も自由に歩ける!
春、モチツツジの花を楽しむのもイイですが、新葉もじっくり観察すると、小さな生態系ストーリーを満喫できるので、是非、観察してみて下さい!
そして、モチツツジの新葉を服に投げて、ひっつけさせるという遊びも。
みんなで投げ合って、楽しく遊べるんですが、新葉を採り過ぎると、モチツツジが弱ってしまいます。
なので、モチツツジの健康と命も考えて、自然観察を楽しんで貰えればと思います。
遊ぶ楽しみと命の大切さ。
その両方を学ぶ教材として、モチツツジは最適!かも。。。