はぐくみ幸房@山いこら♪

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合意形成

2023年07月20日 | 人材育成・コミュニケーションのお話
 今回の講義は「合意形成」。

 そもそも、合意形成とは「チームメンバーや関係者の意見を一致させること」であり、相手を説得したり、相手を説き伏せたりする行為ではありません。

 お互いの意見を納得いく形に導き、その上で、合意を取り、その合意の下で決定された意見や提案に対しては、各々が当事者意識(自分事として意識する)をもつことも重要です。

 不満や不安を残したまま、力業で合意させたものは、合意形成をとは言いません。

 

 合意形成は、お互いに意見を出し合い、納得いく形で合意することが重要です。

 なので、合意形成には「論理」と「心理」の両方が重要です。

 

 今回、和歌山県農林大学校林業研修部(以下、和歌山林大)において、合意形成についての講義を行いました。

 和歌山林大の学生さんたちには、合意形成には論理と心理が重要であることを体感し、理解いただくため、ゲームを通じて、合意形成を学んでいただきました。

 

 さて、合意形成を進めるうえで、一番大切なことは、「目的の共有・共感」です。

 目的が明確にないと、合意形成は進みません。

 目的はゴールです。

 このゴールに向けて進むからこそ、方向性を見失わず、合意形成が図れます。

 そして、そのゴールに対して、双方が共有・共感していないと、一緒にゴールへ向かうことは出来ません。

 

 次に大切なことは「目的を達成するための具体的なアクション」です。

 目的(ゴール)に向かって、どのようなアクションを起こすべきか。

 目的達成に向かう起こすべき行動を具体的に提案しないと、またまた合意形成は進みません。

 イイ感じの行動やアクションを提案できても、目的達成に向かわなければ、意味がありません。

 明確な目的があって、具体的なアクションが立てられ、合意形成を進めることが出来ます。

 

 余談ですが、僕自身、目的が不明確なまま進む会議やミーティングを何度も見てきたので、正直、そういうのは気が滅入ります(^_^;)。

 会議やミーティングを開くことが目的になっているので、そこで行われている内容の大半は意味がないんですよね・・・(´▽`)。

 

 そして、合意形成のポイント! 

 実は、チームビルディングにおいても重要な「心理的安全性」が、合意形成でも重要になってきます。

 心理的安全性が保障されるからこそ、合意形成に必要な「心理」が満たされます。

 何より、「自分の意見が真逆であっても、発言していいんだ」という安心があるか否かで、チームの雰囲気が大きく異なります。

 

 合意形成を進める中で、もしも、意見が食い違ったら、

 さて、今回の講義の中でも発生しましたが、多数派は「まぁまぁ、少数派の意見も聞こうよ」と上から目線で言いがちです。

 実はこの行為、少数派の意見は聞くけど、意見は聴かないんです。

 多数派は、意見を変えるつもりはなく、通過儀礼として少数派の意見を聞きがちです。

 しかし、大抵の物事は、事前に正解や結果はわかりません。

 なので、必ずしも多数派の意見が正しいとは限らないし、少数派の意見が正しいとも限りません。

 

 だからこその合意形成です。

 

 仮に、チームとして、多数派の意見で方向性がまとまり、結果、少数派の意見が正しかったとしても、少数派の人間は、「ほら、やっぱり私たちの方が正しかったじゃない!」と言ってはいけません。

 なぜなら、多数派の意見で進めるという合意形成を図ったわけですから。

 それを言ってしまったら、「少数派の意見で合意形成を図れなかった」という点を責められても仕方ありません。

 合意形成を図り、チームとして結論付けたなら、それはチームの責任です。

 

 人それぞれ、視点や価値観、考え方が異なります。

 それが人の多様性です。

 人の多様性を受け入れ、互い違う意見があるからこそ、様々な視点で議論できます。

 ただし、目的が明確でないと、正しいか正しくないか的な本質的ではない議論になってしまいます。

 だからこそ、目的の明確化が必要なのです。

 

 合意形成には、明確な目的・人の多様性を受け入れる・心理的安全性の要素が不可欠です。

 こうした要素が整うことで、「論理」と「心理」が満たされ、合意形成を図る・進めることが可能になります。

 

 「心理」が満たされないと、「言ってることは正しいし、分かるけどさー」の「・・・けどさー」が出てきます。 ( ゚Д゚)

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