少しだけ戻す

2015年07月05日 16時42分47秒 | コメディのかけら

量り売りのデリを使うと気になることがある。

よく、ちょっとだけ戻すのだ。

200グラム、という具合の量を指定して買う。
それに合わせて盛ってくれるわけだが、
人間がやるので、当然のことながら多少の誤差が出る。

たとえば、210グラムとなる。

たかが10グラム、値段はその分だけ加算されるがたいした金額ではない。
それでかまわないと思うのだが、オーバーした分を戻す。

10グラムなんて、サラダであればほんのひと口程度だ。

だけど律儀に戻す。

指定されたグラム数を下回るのはかまないが、
オーバーするのは絶対に行けない、
そうマニュアル化されているのようだ。

オーバーしていると文句を言う客がいるのだろう、おそらく。

「196グラムですけど、よろしいですか」

たいていの場合、指定した量よりわずかに少ない量に落ち着く。

それで不服があるわけではないが、
一度盛ったものをほんの少しだけ戻す、
その様子がなんとも哀しい気がしてしまうのだ。