知人の女性が今でも定期的にボランティアで福島に行っている。
メインの作業場は、まだ住民が戻ることのできない地域の側溝だ。
ここで泥の中に埋もれた品々を掘る。
数カ月前にようやく側溝の捜索が終わった。
それで今は砂浜の捜索だ。
探知機を使って砂に埋もれた品々を探す。
そんなボランティアの一行に参加する家族を亡くした方々がいるという。
あれから短くない月日が流れた。
探知機が反応して掘り起こしても、たいしたものは出てこない。
それでも彼らはこの探索行に参加する。
どんな思いで参加しているのか。
想像してみたが、想像で出てくる言葉は軽い。
その思いは、当事者にはわからない。
だから僕は、そんな事実があることをここに記すのみである。