手鏡とカップソーサー

2017年06月01日 13時01分15秒 | コメディのかけら



汐留の安カフェのカウンター席。

隣から、カップソーサーにカップを叩きつけるように置く、
耳障りな音が聴こえてきた。

見ると、若い女性客だった。

もう少し静かに置けないものかと、
ついつい彼女の様子を見ていたら、
その行動がなんとも奇妙だった。

カップを置いた後、
しばし窓の外を眺めた後、
今度は小さな手鏡で自分の目か額のあたりをしげしげと見る。
そして手鏡をまた大きな音をたててトレイの上に置いた後、
スマホをいじる。

これの繰り返し。

カップを置く(ガシャン)
窓の外を眺める
手鏡で顔を見る
手鏡を置く(カタン)
スマホをいじる。

30分ほど続いた後、
ようやく席を立ったのでほっとしていたら、
すぐに戻ってきた。
お代わりの入ったカップを持って。

諦めて僕が先に店を出た。