今回、初めてアメリカに行ったのだが、
食事に行って驚いたのは、
たいていの店で料理が残ってしまった場合、
それを持ち帰ることができることだった。
持ち帰り専用の容器があり、頼めばすぐに出てくる。
持ち帰りをしている地元の人たちを何人も見かけた。
僕たちも実際にやってみた。
そして翌日の朝食にした。
思えば、昔は日本にも残った料理を持ち帰る習慣があった。
親が持って帰ってくる宴会の残り物の折り詰めは、
子どもたちにとって普段食べる機会のない料理が詰まった、
ちょっとした宝箱だった。
しかしいつの間か、残り物を持ち帰らしてくれる店はなくなった。
持ち帰った料理で食中毒でも起こされたら…という判断からだろう。
本当は、持ち帰った料理で食中毒になったら、
それこそ「自己責任」ではないのか。店に責任はないはずだ。
だけどトラブルが起きるのが嫌だから、先に回避しておく。
なんとも日本らしい考え方だ。
ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイが感動したという日本語
「もったいない」。
でも実は、日本の外食産業は、もったいないことを平気でしているんだよなあ。