まるで寺請け制度
世代を重ねてひとつ地区に住んでいると、そこに先祖代々のお墓がある家は多いのではないだろうか。私の家もその例だ。お墓は里山にあり、今では手入れが行き届かず、藪の中となっている。転勤族だった私は定年後に故郷に戻っているが、子供は定年までまだまだ長い。平均寿命時の私と比べても、差は10年を超える。そこで駐車場のある市の墓地へ移すことにした。
抽選に当たり、区画を得ることができた時には家内とふたり喜んだ。市へ手続きをして、工事を実施。お寺さんの、お墓での遷仏式・入仏式も無事に終わり、お墓のお引越は完了した。「ひと安心だね」とまた喜んだ。
さて、この過程において気に掛った出来事があった。引越前のお墓は、個人の里山にあり、家の者(今は私)が管理を行っている。お墓に生前の誰が埋葬されているかは管理している家の者しか知らない。ところが、その埋葬されている人名を「檀那寺で確認をもらって下さい」という。「檀家ではあるがお墓の管理は私。檀那寺は知らない」と言っても「確認の印がいるのです」。
檀那寺では、説明をして印をもらったが、私には引っ掛かった出来事だった。まるで日本の江戸幕府にあった、「寺請け制度」ではないか。
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