米寿祝い時に
私が36才の時に亡くなった母。その時55才だった義母(はは)。その後は家内と”はは”は力を合わせて私と私の子供たちのお世話をしてくれた。私は今年70才に、ははは89才となる。
今のははは気丈にひとりで暮らしている。とはいえ昔のことに比べて、随分先ほどのこと昨日のことなどは記憶に残らなくなってきた。自分で選択して買ったものも、冷蔵庫に入れると安心するのだろう、次の週もそこにあるとか。そんなははの生活は、週に2回デイサービスに行き、1回娘である家内の、1回息子の、手助けを受けている。
息子夫婦は、歩いて10分程度でははの家に行ける場所に、娘夫婦は、車で40分程度の場所に住んでいる。とても幸せな環境だ。このような生活が永く続くことをははは願っているに違いない。
お正月の1月2日に、家内と2人でご挨拶にお家へ伺った。出会ってすぐに挨拶を交わす。お正月に合わせた洋服。挨拶も前回のままであるように感ずる。仏壇前に行き、線香を立てて両手を合わせる。ふと、部屋の隅を見ると、ほこりがたまりそのままだ。掃除がなされていない様子。飾り餅は、お店の樹脂カバーの2段餅であった。やはり体力と気力は衰えているようだ。お昼を一緒にゆっくり食べて、その後買物に出かけた。
数日分の食材とそしてははのデイサービス用のスラックスとを調達するためだ。家に戻った後、夕食も一緒にして、ははの家を後にした。久しぶりにははと接して、改めて理解できたことがある。ははのひとり暮らしは、認知症が現れてより不安に感じて、事故が起こる前に施設に入れてあげれば良いと、むしろ私は願っていた。
しかし今の、二人の子供に守られた環境が、ははには嬉しく、できるだけ永く保ちたいものだと改めて知ることができた。このように知ったことは、私にとって、大きなお正月の成果に思えている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます