7日(水)は薄い雲が広がっても日差しが届き、昼間は昨日よりも気温が上がり暑くなりました。
午後2時から、脱炭素先行地域選定証授与式が東京都有楽町朝日ホールで開催され、共同提案者の松本山雅FC、平林建設(株)、山仕事創造舎の皆さんと出席しました。
最初に主催者を代表しまして、西村明宏環境大臣より、先月G7の広島サミットが開催されました。それに先立って、4月に開催されましたG7の札幌気候エネルギー環境大臣会合におきまして、気候変動に対して強靱な社会を実現するために、地方公共団体が極めて重要な役割を担っていること、そして、その取り組みの支援や成功事例の共有、都市間連携を促進していくことを確認したところでございます。
我が国のカーボンニュートラル実現のためには、市街地や農山漁村、離島、観光地など、多様な地域において、脱炭素と地域創生を同時に実現していくことが極めて重要でございます。
そして先行地域は、2050年を待つことなく、前倒しで実現を目指す全国のモデルとなる地域でございます。この第3回選定からは、新たに重点選定モデルを設定して、関係省庁と連携した施策間連携モデルを5件、地域経済への貢献が期待できる地域版GXモデルを2件選定させていただきました。
これらを含めて今回選定された16の提案は、全国各地、そして全世界に広げる脱炭素ドミノのまさに起点となるものであると考えております。選定された提案の関係者の皆様に対して、心よりお祝いを申し上げますとともに、今後続く第4回以降の選定に向けまして、皆様の取り組みが、他の地方公共団体が憧れるような、そして脱炭素とまちおこしの好事例となることを期待申し上げますなどのご挨拶いただきました。
続きまして、先行地域評価委員会の竹ケ原啓介座長より、回を追うごとにご提案のレベルが上がっておりまして、評価には相当なエネルギーを投入しております。いつものことながら専門的な観点から深い分析をいただいている評価委員の先生方、膨大な情報を体系的に整備して、円滑な評価に繋げていただいている事務局の皆様のご尽力に改めて御礼を申し上げます。
さて今回ですが、二つほどの新機軸があり、一つは従前から重視しておりましたが、民間事業者等との共同提案がより必須となった点、もう一つは今西村大臣のお話もありましたが、4つの重点選定モデルというのが入ったことで、共同提案の必須化によりまして、ある意味で合意形成ですとか事業性なんかより見えるようになったと考えておりますし、4つの重点設定モデルにつきましても施策間連携、一交代同士の連携、地域GXへの貢献、そして民生部門以外の貢献ということで加点をして、皆様のご提案がより個性が引き立つようにということで、初回若干カバーしきれなかったところもあるのですが、次回以降に繋がるいい取り組みだったと思っています。
さて今回ですけれども、7の項目を総評に書かせていただきましたけれども、これが重点的に審査されました。具体的に範囲と規模の大きさと考え方、地域の合意のレベル、あと導入の再エネのレベル感と実現の可能性、事業性、そして地域経済循環への貢献、地域の将来ビジョンへの接続、そして先進性、モデル性ということになります。
細かい内容を説明する趣旨じゃないんですけど、7つを通じて多分一貫して問われておりましたのが、一貫したストーリー性と拡張可能性ではないかと考えております。
言うまでもなく脱炭素先行地域は2030年度に向けまして、民生部門の電力消費に伴うCO2、その排出量を実質ゼロにするという責任が乗っている話になり、そうしますと設定したエリアの中の事業化をすべからく巻き込む必要もありますし、そのエリア内をなるべく広く設定する必要が出てきます。
小規模自治体様のように全域をカバーするという意欲的な取り組みがあるんですけど、僕はそれ難しいので、まず実現可能なエリアを設定して、そこから拡大していくということなりますと、そのエリアの設定が本当に妥当なのか、蓋然性があるのか、これを将来広げていけるのかという説得力のある説明が大変必要になってまいります。実は7つの視点というのは、それを見るための視点だとお考えいただければ良いのかなと考えております。今回の民間事業者との共同提案が必須になったことで、実は民間事業者、あるいは共同提案者の存在が、このストーリーを強化したという側面がある一方で、共同提案者の方の守備範囲の問題だったり、若干能力の問題が、返ってボトルネックになって、自治体の主体性をそいでしまったケースも若干散見されました。いずれにしてもハードルが上がった訳なんですけども、今回選ばれた16のご提案の皆様は、こういった観点からなさるいろんな質問について、書面はもとよりヒアリングの場でも非常に柔軟に、また体系的にお答えをいただきました。
いわゆるコンパクトシティですとか、観光資源を糾合する形で構成される非常に明快なストーリーもそうですし、あるいは関係者、事業家を巻き込む非常に丁寧な合意形成のプロセスもそうです。あるいは効率的な分析のデバイスとかですね、非常に新しい技術的な挑戦も含めて、いろんなご提案をいただき、今回いただいたご提案、そして皆さんのご成功が次に繋がる自治体への良質なメッセージになっているというのは、先ほど西村大臣のお言葉にもあった通りでございます。我々評価委員会の方も、この好循環を繋げていくよう引き続き努力してまいりますのでよろしくお願いいたしますなどとご挨拶をいただきました。
続いて、選定証授与として、日本の北の市町村から自治体代表者や共同提案者の代表者が順番に登壇し、西村大臣から自治体代表者が選定証を授与され、自治体代表者が30秒厳守の挨拶を述べられ記念撮影をしました。
当村は、小諸市の次の7番目に登壇し、私が選定証を受け取り、「今回採択されました事業を、共同提案者の皆さんと力を合わせて、産業と雇用の創出、基幹産業の農業振興、村民の生活の向上、災害に強い村づくり、移住・定住の促進等により、地域の経済を活性化させ、人口減少、少子高齢化を打破し、持続可能な生坂村を構築したいと考えております。」と挨拶させていただきました。
最後に山田美樹環境副大臣から、式の中で、市町村のリーダーの皆様から力強いコメントをいただき、地域脱炭素への熱意を強く感じました。皆様の熱意が、脱炭素ドミノの起点となると確信をしております
そして今回は、対象エリアに広がりを持たせ、地域の再エネを最大限活用する計画提案ですとか、農林水産業や観光温泉地など地域の主要産業や地域資源の脱炭素化を図り、その価値をさらに高める計画提案など、優れたものが数多くございました。また、第3回募集では、民間事業者と共同でご提案いただくことを新たにお願い申し上げましたが、本日この会場にも多くの共同提案者にお越しいただいております。地域一体となって取り組まれることを大変心強く感じております。
ここに至るまで、関係者との調整をはじめ、多くのご苦労があったかと思います。しかし、今日がゴールではなく、ここからが本番の始まりです。実現に向けては、これまで以上にご苦労されることもあろうかと思いますが、数々の困難を乗り越えて、内容に一層磨きをかけて、全国のモデルとして輝きますよう取り組みを申し上げます。
脱炭素先行地域が実現されていく様子を実際に拝見したく、私も折を見て皆様の地域にお伺いしたいと思っております。本日お集まりの皆様が、我が国の地域脱炭素のリーダーとして、日本をひいては世界を牽引していただきますことをご期待申し上げるなど、結びのご挨拶をいただきました。
授与式の後に、環境省と評価委員会の皆様と自治体代表者で全体の記念撮影と、環境省と評価委員会の皆様の撮影を行いました。
▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、下生野の犀川対岸の高台に行き、朝霧が深く立ち込めていた上空からの風景を撮影しました。
下生野上空からの風景
その他生坂村では、保育園で松本山雅サッカー教室(年長・年中)、小学校で眼科健診・ALT、児童館でしょうぎ教室、健康応援隊、議会談話室などが行われました。