7月23日、只今35℃。
朝から晴れています。
暫く内仕事をしてから、その後は漆を埋め終わった駒の文字の研ぎ出しを少々。外は猛暑続きで熱中症が心配ですが、ボツボツ開始することにしました。
1時間ほどやったでしょうか。
やりたいことの半分の半分の半分程度しか進みませんでしたが、シャカリキにならず少し休むことにしました。
これからは当分、このような進め方になるでしょう。
7月23日(火)、深夜。
先程、ある方からメールが届きました。
そのメールには、次のようにありました。
ーーー
思い立って天童に来ています。
見学した天童将棋駒資料館内の豊島錦旗の解説がよろしくないと思いました。
「伝」の字がとれて、後水尾天皇御真筆とされています。見学者は文字通り読み取るでしょう。
すでに豊島が「錦旗」銘で売り出して後、製作を依頼した紙片の展示ですが、真筆を安易に鵜呑みにして考証されていません。資料館には学芸員がいないのでしょうか。
ーーー
よく、間違いをみつけられましたね。
それに「伝」とは、「真実かどうかは別として、そのような伝承がある」と言うことですが、「伝」が無いと、真実だと決めつけていることになるわけで、確信が無いモノには、その名称に「伝」をつけ無ければなりません。
この駒の大本となった江戸時代の将棋所・大橋家に伝えられてきた駒は、後水尾天皇の筆でなく、水無瀬兼成であることが昭和の時期に分かりました。
そのことは「将棋世界・昭和57年5月号と6月号の博物館だより」に詳しいので、それをご覧いただくとして、
天童(市)将棋資料館に、学芸員が要るかどうかは知りません。
ただし博物館法で、博物館には学芸員は必須(学芸員が居ないと博物館とは名乗れない)ですが、資料館には学芸員が居なくても良いので、多分、居ないのだと思います。
以上ですが、多くの人によく知られた天童市博物館ですので、これを見た人は、信じ込んでしまうでしょうね。
全くの間違いであっても、それを知らない者(天童市)が知ったかぶりをして、間違いを喧伝している展示説明行為は、噴飯ものと言うより世間に間違いを広める良くない行為ゆえ、即刻よく調べた上、間違いであるのが分かれば(分かるかどうかも問題)、正しい表現で、例えば「後水尾天皇真筆と言われていた駒の写し」などと、書き直して展示してほしいものです。