ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

怒りの大スズメバチ

2007-10-15 15:56:37 | 日記・エッセイ・コラム

ふと、離れの庇を仰いでびっくりした。

な、なんと! 
大スズメバチの巨大な巣がぶら下がっているではないか。
バスケットボールよりはるかにデカイ。
いったい、いつの間に・・・・・
ひと月ほど前までは大工が入っていたけれど
だれも気付かなかった。
数百匹の勤勉なハチが、懸命に作り上げたのだろう、
実に見事な作品である。

しかし、このまま感心しているわけにはいかない。
美術館への客に危険があるし
毎朝庭掃除している妻もあぶない。
幸いなことにすぐ近所に養蜂家がいるので
さっそく頼んで退治してもらう。

午後4時、辺りが薄暗くなったころ
宇宙飛行士のような完全防御服の養蜂家がはしごを上る。
ぼくらは母屋のガラス窓越しに見学。

養蜂家は巨大な巣にむけてスプレーを発射、
ハチたちは怒り狂って彼にむらがる。
なかには向きを変えて
ぼくらの方のガラスに体当たりするのもいて
その怖ろしい形相たるや・・・・・
思わず〈オレじゃないぞー!〉と声を上げてしまう。

それでもさすがにプロの仕事、勝負はあっけなく終わる。

巨大な巣は庇から切り取られ
そのまま袋の中へ・・・・。
その間もつぎつぎと狩猟から戻ってくるハチがいて
養蜂家はそれらをラケットのような道具で叩き落す。

今朝になって脳震盪から目覚めた数匹のハチたちが
巣の在ったあたりをぶんぶん飛び回っている。
かなり怒っている様子なので
しばらくは外に出ないようにしよう。

  
 行く秋を知るや知らずやカンナ燃ゆ    やす