ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

なむだいしへんじょうこんごう

2008-07-18 19:01:32 | 日記・エッセイ・コラム

八年前出家した友人の息子が立派な僧侶になって訪ねてきた。
僧名を岳龍という。

高校時代は暴れん坊で
父親は何度か始末書を書かされたようだが
自ら僧侶の道を選び京都で修行し
涼しい眼をした爽やかな青年僧に成長した。

三日間の休暇をとって里帰りしたという。
我が家の仏壇にお経を唱えてくれている間
彼の背中を見つめていて なんだかほんとうに
ありがたい心持ちになった。
坊さんのお経を聞いて 
こんな風に素直に熱いものがこみ上げてくるなんて
初めてのことである。

お布施は近くの食堂のてんぷら蕎麦。
蕎麦をすする父と子の顔を見くらべながら
凡夫と修行僧との所作や肌のツヤの違いに
眩しさを覚えるほどであった。

子どもは活火山のようなもの、
おとなの勝手な理想や常識のワクに納めようとすれば
それは爆発するもの。
彼は息子を信じ、息子の選択を尊重したのだ。

   凡夫われ氷かぢりつメール打つ