けさ採ったばかりのトウモロコシを戴く。
皮を剥くとわっと青い季節の香りが押しよせてくる。
トウモロコシの畑でかくれんぼした少年の記憶が
鮮やかによみがえってくる。
ああ、夏だなあ
二本つづけざまに齧り、これを本日の昼食とする。
さらに一本をロクサーヌに、
彼女は猫のくせしてトウモロコシが大好きなのだ。
県芸術祭詩部門の審査員に指名されて
昨日、その応募作品がどさっと手元に送られてきた。
十五年前は自分が応募する側であったことを考えると
たとえ一篇たりともおろそかにはできない。
あのとき入選したことがそれからの詩作に大きな励み
となっているのだから
審査員の好みや思考傾向で大切な作品が
うっかり見落とされることのないよう慎重に誠実に
眼を通していこうと考えている。
五名の審査員が其々自分の意見を持ち寄って
協議する場があるので、公平性を欠くことはないと思う。
責任の重い役割だが
自分にとっても良い修練になる。
休息のひとへ風遣る青芭蕉