同人誌『馴鹿』の最新版が届けられる。
いつもそうだが、はじめに開くときの期待感と
僅かな高揚感がうれしい。
自分の作品がどのような装いで載せられているか
わくわくする。
投稿まではなんども推敲を重ねているので
一編を通してすっかり暗記していても
活字になったときの姿は
ひとしお可愛いものである。
詩人なんて輩はまことに単純で
自分の作品が褒められれば嬉しくなり
けなされたら腹立たしくなるものである。
その事実は幾つになっても変わりない。
詩誌『馴鹿』の中に
「シフォンケーキの詩」という作品が掲載されているが
その作者が今日
自ら焼いたというシフォンケーキを届けてくれた。
ワイロ・・・・!?
ああ、次の合評会では彼の作品を
けなすことができなくなってしまったか。
蒼々と暮れてゆくなり蔵の雪