ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

鯵のたたき

2012-04-12 17:31:25 | 日記・エッセイ・コラム

庭の辛夷が咲き始め
ようやく桜もほころんできた。

こんな気持ちの良い日は銀行へいこう。
・・・・溜まっていたものの支払いに。

客はいない。
円の変動の数字が青く明滅している昼下がりの
のどかな銀行。
風邪引かないようにと
行員から声掛けられてちょっぴり嬉しい
春の日のひと時。

そろそろ旬の鰹でもと思ったが
〈今日はあまり良いものがない〉と魚屋の大将。
アジのたたきを勧められる。

海なし県のむかし、魚と言えば
塩鮭とさがんぼ(鮫の肉)ぐらいしか並んでいなかった。
たとえアジとはいえ
こんなに新鮮なものは食べられなかった。

  *
さがんぼ=皮を剥いたものをぶつ切りにして
           醤油・砂糖・酒で煮る。冬場に食べる
           ことが多く、煮こごりが美味。

 告げやうか黙しゐやうか花の下