ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

脱出

2012-09-12 16:40:22 | 日記・エッセイ・コラム

脱出

  ばらばらに
  引き裂かれながらも 
  言葉は伝えられただろうか

  シャングリラへの道しるべ 

  タイやヒラメの舞い踊りに 
  乙姫さまの嬌笑に

 
  ・・・・そこではない 
  そこは冥宮 

  あなたを
  肥えたブタに仕立てるところ

 
  思い切って 
  サンゴの絨毯からジャンプを 

  天空では一等星が待っている 

  海原につづく銀色のひかりの帯 
  まっすぐに さあ!
  
  
偽りの愛語に 
  ふり返ってはいけない 

     
原発神話からの脱出


声がする

2012-09-09 12:18:36 | 日記・エッセイ・コラム

象に顔を舐められる。
大きな鼻に抑えつけられベロベロ舐められる。
象もうれしい。ぼくもうれしい。
顔じゅう象の唾液に包まれて息をするのも苦しい。

草原を熱い風が吹き抜け 
いまにも嵐が来そうだ。 
長い鼻に力が入り 身動きとれない。
象は益々うれしがり 
ぼくは気が遠くなる。

がばっと 命懸けの目ざめ。
全身べとべと汗まみれ・・・・
布団を頭から被っていたらしい。
ゆうべも熱帯夜。

 
拙いブログにも拘わらず
読んでくれている人の顔が浮かぶ。
それら一人一人に宛てて書いていても 
ついネタ切れになることがある。

しばらく休んでいると
 「どうした?」 と
盆のくぼ辺りで声がする。

こどものころ 
いつも母親の声にコントロールされていた。
 「勉強しろ」 「頭を洗え」 「はやく寝ろ」 ・・・・・


今日も
誰かの声に動かされてキーボードを打っている。

 怠け者でしょうか いいえ 甘えん坊。

 お疲れの二日酔ひとも昼の虫


イチジク

2012-09-07 09:27:38 | 日記・エッセイ・コラム

離れの外壁が大分傷んできたので 
塗装屋を入れる。
親方を含め四人で手がけるので仕事が早い。
三日間で新築のように綺麗になった。
蝙蝠の出入口になっている軒の隙間も埋めてもらう。
十日ほど前から
ベッドの周りを黒い影が舞うので
気色悪かった。
鳥のような羽音がしないのは不気味である。

おはぎを作ったので 
里山の友人にも届ける。
放射能廃棄物処分場の件で憤慨していた。
イチジクをご馳走になり 
摘みたての瑞々しいインゲンを戴く。 

タローが後ろ足を怪我し 
歩くのに辛そう。
獣医に診せれば 簡単に治るだろうに。
捕えようとすると逃げてしまう。
親切にされても、
タローにとって私たちは主人ではないのだ。

この数日、
障子に映る日差しがめっきり秋めいてきた。
山栗の毬がふっくら割れて 
柿の実に色づくのももうすぐ。

ロータリークラブの例会に秋刀魚が出る。
秋は何もかも美味しい!

  会長の卓話遠くに秋刀魚食ふ


狙い撃ち

2012-09-05 09:54:50 | 日記・エッセイ・コラム

やはり力のない弱い自治体が狙われる。

福島第一原発事故の
指定廃棄物最終処分場候補地として
矢板市が提示された。
場所は国有地であるが我が町とも隣接している。

寝耳に水の行政も
住民も断固拒否の姿勢を固めている。

矢板市は唯一大型企業であるシャープが
1500人の社員を解雇し近々撤退の様子。
市の税収は大きく減少し 
更には市内にある関連会社もダメージを受け
市の財政は益々厳しくなってくる。

そういう現状を見越した上で今後 
国は大きな飴玉をちらつかせながら
交渉してくるだろう。

何処かには造らなければならないが 
一番の問題は安全性である。
しかし、
どれほど安全性を説いても 
国民から信頼を失っている国や政府の言葉を
にわかに信じるのは難しい。

放射能汚染物を仮置き場のままで
野ざらしにはできない。
そのことも危険。

核の平和利用と口ぐせに嘯きながら
このような化け物に頼ってしまったことが
人類最大の過ち。

 湧水を秋日こき混ぜ掬いけり


澄みわたる

2012-09-02 11:22:04 | 日記・エッセイ・コラム

季節の交代というのは 
まことに几帳面。
昨日まで 
あれほどの残暑に悩まされたのに 
今朝の空は碧く澄みわたり 
まさしく「天高し」の様相。

竿の先ではミヤマアカネが
浮いたり止まったりを繰り返し
妻が久しぶりに新しいTシャツに着替え 
暑苦しいはずのベートーヴェンが
爽やかにラジオから流れてくる。 

そうだ!サツマ芋を蒸かそう。

面識のないソプラノ歌手より
コンサートの招待券が贈られる。
10月
東京のけやきホール(古賀政男音楽博物館)にて
私の詩「雲」が演奏されるという。

二人の作曲家によって素敵な曲を与えられ 
今も素晴らしい歌手たちに歌われて 
とても光栄!

 てのひらに掬う湧水ひかりも亦