ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

フライパンを買う

2012-11-08 12:58:42 | 日記・エッセイ・コラム

暦は嘘をつかない。
立冬を迎えたとたんに 
陽ざしや風の色がそれらしく思えてくる。

今年はどうしたことか、
庭の柚子もナツメも実らない。
平年なら朝早くから
尾長の群れで賑わうのだが庭はずっと静か。

その代わりに
ドウダンツツジやモミジの紅葉が
眼を見張るほど見事に燃えている。
離れの軒下では
ケイトウの花が暗赤色を深めている。
間引きして14・5本にしたことが
ケイトウを歓ばせているのかもしれない。
  ( 鶏頭の十四五本もありぬべし 
子規 )

テレビショップでよく見かけるフライパンを購う。
ずっと気になっていた。
表面がダイヤモンド加工されていて
焦げ付かないという。

美味いものを作るには道具選びから。
たった今 
宅配されてきたので夕飯のメニュ-を考えよう。

  凩や自動ドアーはかたくなに


竹馬の友

2012-11-07 11:50:19 | 日記・エッセイ・コラム

お隣から
塩こうじで漬けた大根を戴く。
はりはりと音も味わう冬の一品。

冷凍保存のタケノコを戻して
タケノコ飯を炊く。
 〈 竹を食うのはパンダと日本人 〉 と
外国人から珍しがられているが 
中国人もタケノコはよく食べる。

かつてはパンダ外交と言う
穏やかな友好手段もあったのに 
竹馬の友として
日本と中国
どうして仲良くなれないのだろうか・・・・。

チャイナ・アズ・ナンバーワン
中国の国威はもはや
日本など必要ではないというのだろうか

 いとおしむやうに白湯吹く今朝の冬


冬の雨

2012-11-06 11:30:47 | 日記・エッセイ・コラム

フォルクローレを聴きながら 
外は雨。

雨よ、
燃え上がる紅葉の熱情を冷ますな。

ケーナ演奏家Renさん自身の作曲した
「雨上がりの午後」は透明感があり
殊にわたしのお気に入り。
くりかえし くりかえし聴いている内に
 ♪ 私の心も晴れもよう・・・♪

台所からは魚を焼くにおい。
姫たちが二階から降りてくる。
静かで穏やかな
雨の初冬。

  瞑想へ深く染み入る冬の雨


ご冥福を

2012-11-04 14:57:19 | 日記・エッセイ・コラム

昨夜は
児童劇団らくりん座の
古賀(浅野)先生のお通夜であった。

たくさんのハンデキャップを乗越えて 
ひたすら劇団のために生涯を駈けぬけたひと。

♪ いち、にい、さん、
  山賊のはなし はなしでござる・・・ ♪
わたしが小学5年生のとき
学校に巡回してきたらくりん座の劇を
いまだに記憶している。

終戦後 何も娯楽のない村落で
生の芝居は 
子供らにとって大きな感動であった。

その劇団が現在も続いており
全国の学校を巡回公演し
子供たちに夢と感動を与えている。

たいへんなご苦労があったことと思う。

今日からはやっと走らずに済む。
どうぞ安らかにお眠り下さい。

      
 落葉敷きつめクヌギ林の暖かし


冬桜

2012-11-01 12:15:36 | 日記・エッセイ・コラム

ある会合の帰り
ちょっと寄り道して冬桜に会う。

あるじは留守であったが 
寒空に楚々と咲いている姿は 
高貴な女性をも想わせ 
しばらくは立ち去りがたい。

仰ぎながらふと、考えてみる。
来世でもしも 花に生まれ変われるとしたら 
自分はどんな花がいいだろうかと。

--------泰山木か朴の花がいいなぁ。
純白で大きく周囲に芳香を放ち 
花が見えなくても 
その香りで存在を知らせる。
泰山木か朴の花。

らん系だけはなりたくないなぁ。
あの花はなにやら動物的で 
特に食虫花など  
生涯だまし打ちを得意とし 
うす気味悪い。
みつめているだけで
頭から呑み込まれていくような感覚に
身震いする。

 生活保護ふえるばかりや文化の日