行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

秋の野の花(4) ヤブマメとヤブマオ

2011-10-25 21:40:24 | 花,植物
見た目,植物的分類ではまったく異なるヤブマメとヤブマオ,
名が一字違いでよく似ていて,
ほぼ同じ場所にあったということで括ってみました。




藪豆は日本全国に見られるマメ科ヤブマメ属のツル性一年生草本,
薄紫色と白の混合色の花が
紫の和服の女性のうなじのようにも見えて少し艶を感じます。




8月~10月,この地上部の花と地下部に閉鎖花をつけます。
地上部の花は通常の有性生殖で種を数個作り,
地下部の閉鎖花は親の遺伝子をそのまま引き継いだ単為生殖で,
地上部のものよりかなり大きなイモのような種を一粒作ります。
環境の変化にも対応できる種保存の仕組みです。


ヤブマメ,ゲンノショウコ,ミズヒキなどと林縁の草地に
存在感を誇示していました。
花と葉がシソに似ているので,シソ科の草と思っていましたが,
調べてみるとイラクサ科カラムシ属,藪苧麻(ヤブマオ)という名の多年草と知りました。
日本全国の山野の林縁や藪に比較的よく見られる草のようです。
苧麻とはカラムシの別名,カラムシは古い昔,繊維をとり,
衣服の材料とされていたしていた草です。
このカラムシに似ていて藪にあるので藪苧麻の名があります。
この藪苧麻からも昔は衣服が作られていました。
こんな目立たない地味な花ですが,
拡大してみるとやはり花と感心する部分があります。
コメント
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