昨年の5月,静かな休日の昼下がり,
うとうとしていると,すぐ近くで,高らかな鳥の鳴声が聞こえてきました。
鳴声をたよりに足を運ぶと,
街路の木に見たことのない,なにかマンガチックな小鳥が一羽,
嘴をつきだして,一心不乱に鳴いていました。
さっそくカメラをむけてみました。
なにかユーモラスで愛嬌を覚える姿の鳥が撮れました。
野鳥図鑑あるいは本ブログにアップしたりし,
何という鳥かいろいろ調査してみましたが,
結局はその鳥の名は分らず仕舞いで,ずっと気になる存在でありました。
つい最近,ふとしたことから,
それが画眉鳥(ガビチョウ)であると知りました。
分らなかったことが分かり,知らなかったことを知るのは,
どんなことでもなにかうれしいものです。
ガビチョウは1970年代,その鳴声の良いところから,
台湾,中国などからペットとして輸入された小鳥で,
特徴的な眼の周りの白い眉毛のような
くまどりから画眉鳥の名があるようです。
ペットにしていたものが,逃げだし,
またブームが去り放鳥されたものか野生化し,
繁殖して,増えているようです。
高尾山が生息地として有名なようですが,
近年ここ多摩地区でも多く確認されるようです。
しかし,ウグイスなどの在来の鳥を阻害するところから,
特定外来生物に指定され,悪者扱いにされているのです。
考えてみればかわいそうな鳥です。
また,土鳩と同じく,野鳥ではありませんので,
いまは,野鳥図鑑にも載せられていません。
連休最後の5月5日の昼過ぎ,ぼんやりとテレビを見ていると,
庭にムクドリよりやや小さく思える小鳥が降りてきました。
見慣れない小鳥です。
なんと眼の縁に白い長い眉毛のようなラインがあるではありませんか,
つい先日その存在を知った画眉鳥のようです。
あわててカメラを取り出し,ガラス越しにシャッターを押してみました。
スタスタ歩き去る後姿しか撮れませんでしたが,白い眉毛が確認できます(写真下)。
昨年の5月に撮った写真上から受ける感じとはだいぶ違いますが,
なにかだらしなく,ユーモラスな姿は同じです。
間違いなくガビチョウです。
こんなところでも姿を確認できるとは,やはり,増えているのでしょう。
そういえば,このところ,いかにも小鳥が鳴いていますと主張しているような
高く賑やかなカビチョウと思われる鳴声を時々耳にするようになりました。
画眉鳥のさえずり高き昼寝時