キンラン,ギンランこう書いて見て,
以前コマーシャルなどにも出て,人気を博した
きんさん,ぎんさんという双子の長寿のおばあさんの
いかにも日本人という素朴な笑顔,姿を思い出しました。
キンラン,ギンランともにラン科キンラン属の山草で,
昔は山や丘陵の林の中に当たり前に見られた和蘭だったようです。
1990年頃から,開発あるいは野草ブームによる乱獲により,
急激に減っており,いまは絶滅危惧種に指定されています。
キンラン,ギンランなどのランは栄養(炭素源)を供給してくれる
菌根菌といわれる特殊な菌の存在下で生育します。
そして,この菌は樹木と共生しており,林の中の土壌に存在しています。
したがって,林の中の特殊な土壌下でないと生育できないことになります。
エビネランのように園芸用として栽培し,増やすのは不可能のようです。
稲城中央公園の自然林の中に10株ほどのキンランが咲いていました。
「キンランが生えています。持ち帰らないでください」
と小さな立て札が立てられた奥に,
木漏れ日を受け,落ち葉の中に,
黄色の花がまさしく金色に輝いていました(写真上,中5/8)。
多分,純粋な自生ではなく,公園で保護しているものと思われますが,
実際のキンランを見るのは初めて,その美しさに感動です。
写真下はギンラン,くしくも5月8日,キンランを見たすぐあとです。
これは多分自生しているものだと思いますが,
人通りの少ない里山の林の中,雑草の中に白い花を咲かせていました。
見つけたときはまさかのことに,うれしさとびっくりの思いです。
木漏れ日の金欄金の色に咲く