ひとみさんのおうちごはん 「よろしゅうおあがり」

自然の恵みをいただいて、こころとからだが心地いい暮らし

大地を守る会「三陸炊き出し応援隊」報告会に参加して

2012年01月11日 | 日々のこと

今日で東日本大震災からちょうど10ヶ月経ちました。

節目の日には必ずテレビでもラジオでも新聞でも、何かしら震災関連の報道や特集があります。

私の住む首都圏では、いつの間にか不便なく以前からの普通の暮らしをして過ごしています。

でも、今日もきびしい冷え込みの中、被災地では大変な思いをして過ごしていらっしゃる方が多いのだと思います。そのことを忘れずに、自分にできることを今日も考えたいと思います。

 

 

昨年の話になりますが、11月26日(土)に、大地を守る会の「三陸炊き出し応援隊」報告会があり、参加してきました。

これは、昨年7月29~31日に、消費者メンバー・生産者・職員の方々25名がボランティアで炊き出しに出向き、被災した三陸の生産者の方たちに応援メッセージと各地の生産者から届けられた大漁旗を届ける・・・という企画だったそうです。

この報告会では、200枚の写真展示があり、また、参加された方々の生の感想を伺うことができました。

 

 

場所は水天宮の「遠忠商店」

 

知らない街に行くのは好き。だけど、簡単に目的地に行けたことはほとんどない・・・。

この日も駅からの道がわからずウロウロ。結局、交番で聞いて、それでもキョロキョロしていたら、同じように探していらっしゃる方がいらして・・・。

 

 

あー、よかった。見つかった。「ここですよね」って一緒に入ってホッ。

それがご縁で報告会の間ずっと一緒に写真を見たり、隣に座らせていただいたりしてお話させていただきました。災い転じて・・・みたいな感じでしょか。

 

 

部屋に入ると、部屋の壁に200枚の写真がびっしり貼られていました。それをしばらく個々に見させていただきました。

 

これはほんの一部です。

真ん中の角のところの写真は、被災した学校の図書室(だったと思います。大地の方、間違っていたらごめんなさい。)。

 

壊れた車や家、線路、道路。夏場になってハエが集まるようす。炊き出しの風景・・・などなど。

テレビなどで見かけたことのあるような状態の写真もたくさんありましたが、報道として見るのと、実際に行ってきた方たちが見て、触れて、感じて、撮ってこられた写真というものは胸に迫ってくるものが違う気がしました。

 

 

大地を守る会の生産者の方のお店の清掃をされているようす。いただいた「炊き出し隊」の資料には、石巻の高橋徳治商店では今も満潮時には浸水してしまう・・・とありましたが、そこでしょうか。

 

この他いくつか会場の様子を撮らせていただいたのですが、被災地の方たちの顔がはっきり写っているものはここには載せられないということで・・・。

これだけにしておきます。

 

このあと、大地を守る会「おさかな喰楽部」の方からこの日に至るまでの報告と、ボランティアに行かれた方々からそれぞれの体験と思いを伺うことができました。

 

 

生き残った我々がやるべきことをやる。

自分ができることを長期スパンでやっていきたい。なんでもいい。

忘れないでほしい。忘れてしまえばなくなってしまう。

自分で感じたことを周りに伝えていく。

復活だけでなく、これを機会に変わっていかなくてはいけない。

当事者意識を持つ。生活の中での選択を正しくする。

 

 

お話を聴きながら取らせていただいたメモの一部です。

忘れないことの大切さ、他でも聞きました。

今こうして打ちながらひとつひとつの言葉の意味を考えています。

 

 

この報告会の2週間ほど前、「つづき・ひとの『わ』ランチ」をやりました。都筑野菜を使ったおばんざいランチ。でも、都筑でまかなえないものは岩手の農家さんから購入して使いました。また、当日は本の回収を行い、後日、農家の方から直接、陸前高田市の仮設住宅に届けていただきました。

少しでも何か、自分にやれることをしたかったから。ささやかでも支援につながるのではと思ったからです。

でも、終わってから、こんな小さなことが果たして支援になるのだろうか、意味があるんだろうか、被災地に足を運ぶこともしないで何かやったと言えるんだろうか・・・そんなもやもやを抱えていたことが、この日足を運ぶことにもつながっていた気がします。

 

この日参加してみて、ささやかでもやれることをやるのはやっぱり意味があったのではと思いました。もちろん、もっと積極的なアクションもあるはず。でも、ひとつひとつでも迷うならやってみること。

それがたくさん集まれば、何かが生まれるんじゃないかと思いました。

その場にいらした方々にも分かち合ってみたら、それでいいんじゃないって言っていただいたことにも力づけられました。。

 

 

予定されていた時間を過ぎても熱気の中で会は続き、意見交換会が始まりましたが、残念ながら私はもう戻らないといけなくて。

でも、ひとつラッキーなことが。

この日展示されていた写真の中で気に入ったものがあればいただけるとのこと。そして持ち帰って、ここに来られなかった周りの人たちに分かち合って欲しいと。

一番に帰ることになってしまった私は好きなのをいただけることになりました。

 

いただいたのは、炊き出しを美味しそうに食べる男子学生がふたり写ったもの。

悲しみを誘う写真の多い中、私は彼らの明るい表情に希望を感じました。「希望」・・・今一番大切なものに思えたからです。

 

 

我が家です。ドアの左側に写真を貼っているのがわかるでしょうか。これです。

本当はブログでもご紹介したくてデータも送っていただいたのだけれど、了解を取っているわけではないとのことで、載せることはできません。

でも、個人でシェアするのは問題ないとのことなので、時々壁から外して持ち歩き、会う人にお見せしたりしています。

家でもこのとおり、真ん中あたりに貼って、みんなが見えるように。「変」なんて言われながらも外してとは言われないし、このままにして時々眺めています。そして、がんばろうって思うの。

この前は家に遊びに来た友人がこれを見て目を潤ませていました。酔ってただけかもしれないけどね・・・。

 

 

忘れないこと。できることをやること。ささやかでもまずひとつひとつ。そして思いを分かち合うこと。

これなら誰でもどこででも出来るのではないでしょうか。

たくさんの思いをもった人たちの中で元気をもらったひとときでした。

被災地のものを買うこと、寄付につながるものを買ったり活動にかかわること、いろいろな人の話を聞き知ってそれをシェアすること・・・。私もささやかでも応援になると思うことをやり続けようと思います。思いはつながっていると信じて。

最後に。貴重な機会を与えてくださった大地を守る会のみなさま。ありがとうございました。

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「小さなお花畑」さんのお箸

2012年01月11日 | 日々のこと

 

さっきの白味噌雑煮の横に添えていたのは、「小さなお花畑」さん制作のお箸。

11月の「つづき・ひとの『わ』ランチ」の時に、お花畑さんは1本1本手書きしたお箸を作ってくれました。

一膳一膳に想いをこめて。想いをこめて作っているごはんと合わさって、来てくださったお客様に心が届きますようにと。

 

お花畑さんのお箸への想いは →  こちら のお花畑さんのブログを見てね。

画像も私の写真と違って、とってもきれいです。

 

 

販売品もありましたが、その時私はバタバタしていてとても買う余裕がなくsoldoutになってしまったので、後日無理を言って作っていただくことになりました。

お箸の細かい絵、わかるかしら。それと、お箸だけでなくてラッピングがとってもかわいい。

 

 

お正月に間に合うように・・・って作ってくださったのだけれど、実はもったいなくて使えなくて。

とうとうこの日にデビューしました。

   

手前、少しわかりますか?画像が悪くてごめんなさい。

かわいいお箸。箸袋もとっても素敵。汚さないようによけておかなくては。

 

 

想いのこもったお箸で心も温かく、よりおいしくいただきました。

ありがとう!!

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白味噌雑煮

2012年01月11日 | ごはん

新しい季節の始まりのような話をしていたのに、いつまでもお正月ひっぱって、お雑煮の話です。

京都出身だもの、お雑煮と言えばもちろん、白味噌のお雑煮♪

大好き大好き。お正月の食べ物の中でこれが一番好き。子どもの頃からずっと一等好き。

なのになのに、三が日は食べられないのよ~(泣)。

 

三が日はお吸い物のお雑煮です。

なぜって、夫の実家がそうだから。そうなんです、私はヤマトナデシコ、三歩下がって三指ついて・・・なんてしませんけど、お雑煮は絶対おすましって決まってるんです(大泣)。

 

ちなみに今年の昆布は、「京昆布舗 田なか」さんの利尻昆布。それも、「つづき・ひとの『わ』ランチ」のお吸い物にも使った特上のやつだもの。だから、とってもおいしいおだしでした♪

 

 

三が日が過ぎる頃、ムラムラと白味噌のお雑煮が食べたくなってきます。

そして、実は子どもたちも白味噌のがとっても好きなんです。

たぶん、おすましも白味噌もどっちも好きなんでしょうけど、甘い白味噌仕立てのおつゆって普段作らないから、お正月限定ってだけで食べたくなるんでしょうね。

 

 

あー、もう我慢できない!!となる頃に夫は初仕事・・・。それは同時に白味噌のお雑煮が食べられるということ。

みんなでワクワクです♪

 

 

特に今年は特別。なんてったって、12月に京都で買ってきた「山利」さんの白味噌があるんですもの。

 これです。

買った時のことは、錦市場のこの記事を見てね。 → こちらへ 

 

 

絶対においしい・・・と教えてくださったのは、京都の方ではありません。でも京都をよくご存知でお薦めしてくださったので、もう私買ってからずっと使うのが楽しみで楽しみで。

冷蔵って書いてあるけど、冷凍で売られています。冷凍しておくと発酵が抑えられるから風味が落ちないのだとか。

冷凍していたのを少し袋の端の方を切って味見してみたのですが、・・・えっ。これ、何。おいしすぎ。ほんと、めちゃくちゃおいしいんです。あー、どうしよう。ドキドキしてしまう・・・。

 

 

そして、やっと使う日がきました。

お昆布はやっぱり利尻昆布。前日から水につけておきました。

大根はいちょう切り、金時人参はまん丸に、里いもはひと口大にしました。

ほんとはね、細い雑煮大根と頭芋(かしらいも)が使いたい。でも、売ってないやん。暮れにどこかで一瞬見かけた気がするけど、夢まぼろしだろうか・・・。

仕方ない。横浜にいるんだもの。これでもおいしく作れる予定。

 

お鍋を火にかけ、昆布だしを取って、そこに大根と人参を入れます。少ししたら里いもを。

まだ固さが残るうちに火を弱めて白味噌を溶いていきます。

何しろ冷凍だから、少し扱いにくいな。風味を壊さないように、きれいなスプーンで使う分だけボールに取って。だんだん味がまとまってくるけど、結構な量を入れます。

ケチッて薄いままだとおいしくないからびっくりするほどたっぷりと。でも、味を見ながら程よいところを探っていきます。

 

ひゃー。やっぱりこれ、すごくおいしい。

いつもはね、白味噌で有名なIとかHとかのを使ってました。これでもとってもおいしいのだけれど、水あめとか入ってるのもあるので私には甘ったるく、実は隠し味に麹味噌を少し入れて引き締めます。

でも、何も加えなくていい。完成された味です。おまけに、これ、大豆、米、塩・・・しか使ってないのに、なんて甘いんでしょう。感動です。

 

といいつつ、ほんのほんの少しだけひとつまみの塩を加えました。これでもっと味にまとまりが出る気がしたので。

ここに、丸餅をそのまま入れて弱火でコトコト。煮立たせないようにね。こうしてるうちにとろみがついてきて、とってもいい感じ。

 

 

さて、いただきます。

仕上げにかつお節をたっぷりかけてね。

 

あー、美味しすぎる。これこそ目からうろこのおいしさ。でも、とっても懐かしい味。こんなお雑煮を私は昔食べてきた気がする。

だけど、「麸嘉」さんで母と白味噌を買った覚えはないんです。もしかしたら直接買ってた?それとも、昔はこんな白味噌がどこでも手に入ったのかしら・・・。

 

花かつおをいつものようにかけたけど、このお味噌ならかけない方がいい気がします。完成された味に思うから。子どもも「かつおが邪魔するね」って言ってました。

 

やっぱり、小さい頃から食べて育った味は忘れないもの。ぐっと心と体に染み込んでいきます。ルーツを感じるなあ。

ん、まてよ、うちの子どもたちは果たしてどちらのお雑煮がルーツになるんだろう。いつの日か自分たちでお雑煮を作るとき、何を食べたいと思うんだろう・・・。

その時まで長生きしてたいものだなー。

 

 

さて、500gひと袋だった山利の白味噌。半分は使ってしまいました。あと1、2回は食べられるなあ・・・と、今日また作ってみました。

金時人参はなかったので、大根と里いもだけでね。そういえばいろどりで金時人参を入れるようになったけど、母はいつも入れてなかった気がします。

お雑煮ってその家その家の味がありますものね。どれが正しいとかなくて、その家の流儀が正しいのよね。

 

あー、おいしいな。おいしいな。

でも、1回目の感動が大きすぎたから。それより薄れて思えます。

ほんとに美味しい山利の白味噌。たとえ年に一度であっても年始にこのお雑煮が食べられたら大満足。絶対にいい年になるんじゃないかって思います。

あー、おいしかった。しあわせなお正月でした♪

コメント (4)
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