
早春2月に花を咲かせた弘道館の至善堂裏の山茱萸の木に真っ赤な実がなりました。
山茱萸(さんしゅゆ)は、ミズキ科の落葉高木で、その実は熟すとつやのある楕円形の赤色でとても美しく、「秋珊瑚」とも呼ばれ秋の季語です。この実のタネを除き、酒に漬けて飲用すると強壮強精に効能があるとされ、昔から有名な薬用酒になります。
なお、民謡「ひえつき節」の「庭のさんしゅの~♪」は、山茱萸でなくて山椒(さんしょう:香りの強い葉と実が食用)という説が有力です。

山茱萸は梅花よりもひと足早く、春に魁けて黄色い花を咲かせます。写真は2月初めの弘道館至善堂付近です。
この藩校で育まれたいわゆる水戸学は幕末の思想を先導し、薩長をはじめ全国の憂国の志士たちを鼓舞し、新しい時代とつなげました。しかし肝心の水戸藩士たちは思想以前の藩内抗争に明け暮れ、維新の波には乗ることもなく若い命を散らせてしまいました。
山茱萸の風にゆれあふ実を択りぬ 飯田蛇芴 (択る:える 選び取ること)