新コロナウイルスの影響で閉鎖されていた公園が久しぶりに開園しました。
自然を多く残した公園なので、しばらく行ってないと季節の変化により、眼に触れるものがすっかり変わっていました。ネムノキ(合歓木)の緑が鮮やかです。
ブタナ(豚菜)の名前はフランス名の「豚のサラダ」を和訳したもので、穀物飼料に混入して渡来、今では全国に蔓延ってしまいました。ここも休園の間に芝生がすっかり占領されています。
スイカズラの漢字は二つ、(吸葛)は花の付け根の蜜を吸った少年時代の体験、(忍冬)は冬でも葉が生い茂り寒さに耐えている様子から付きました。
ホタルブクロ(蛍袋)はキキョウ科の多年草、この花の袋に子供がホタルを入れて遊んだことからの命名説があります。
ウツギ(空木)の花は卯月(旧暦4月)に咲くことから卯の花とも呼ばれます。畑などの境界木として植えられてきた歴史があり、今でもよく見かけます。
ハコネウツギ(箱根空木)、箱根近辺に植栽されたものが野生化した、箱根に自生していたなどの命名説があります。開花中に白、ピンク、紅色と色素が変化し3色を同時に楽しめます。
ドクダミ…毒という名が付きますが、毒を抑えるという意味の「毒を矯(た)める」からの命名説が有力です。雑草ですが花は清楚な美しさ、別名「十薬」で整腸、利尿、解毒などの薬効で知られます。
ヘビイチゴ(蛇苺)も名前のせいで好かれてはいませんが、グラウンドカバーとして植えたり、ジャムにしたブログもありました。ただし、味はあまり美味しくはないようです。
齧った人がいるのでしょうか、苦い味がするのでニガナ(苦菜)。舌状花の数は5枚から7枚と変異が多いそうです。
ヤマグワ(山桑)の大木がありました、実が白→赤→黒紫になると食べ頃で、口を紫色にして食べた記憶が蘇ってきます。
ノイバラ(野茨)は花期を過ぎていました。日本のノバラ(野薔薇)の代表、棘が多く嫌われていますが、生命力が強いためバラの接ぎ木の台木に利用されるそうです。
日本でも100種類以上あるアザミの中で最もよく見かけるのがこのノアザミ(野薊)です。
すひかづらたまの揚羽のながくゐず 中村汀女
卯の花はむらがり咲けど何か足らぬ 加藤秋邨
どくだみや真昼の闇に白十字 川端茅舎
野茨咲き気弱き耕馬尾をふれり 飯田蛇笏
花薊蝶とまらんとして高く 高浜虚子
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