裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

東京物語'08 その2

2008年09月05日 | ひとりごと・日記
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2日目 土曜日
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高級ホテルでゆっくりと朝食を済ませ、優雅な気分で赤坂をあとにした男。

昨日のうちに帰りの自由席のチケットを頂いているので、
今夜の最終の新幹線で帰ればいい。

今日の予定は上野公園の美術館でデート。(笑)

・・・デートと言っても、お友達なのですが・・・美人と二人で美術館なんて・・・

「それだけで・・・嬉しいに決まってるじゃあ~りませんか?」

午後1時に待ち合わせだったので、
ランチは上野の有名ラーメン店「大喜」に行ってみたいと思っていた。

「花より団子・・・色気より食い気?」(笑)

探せども、探せどもなかなか見つからず、地図でみてたより駅から遠くにあった。

11時半開店で、11時過ぎの開店前なのにすでに30人くらいの行列。
・・・5分ほど並んではみたが、あまりの暑さと湿気であっさり諦めることに。
基本的に並んでまで食べたくない我侭な男なのである。

急に大雨が降ってきたので、駅前のドトールコーヒーで一休み。
なんか(珍しく)食べる気もなくなり、アイスコーヒーで一時間ほど粘る。

ドトールで「疲れをドットール(どっと 取~る)」・・・みたいなぁ~♪

すみません~☆ミ (誰に謝ってるのか?この男?)

・・・えー、気を取り直して・・・芸術の話。

上野公園にある「東京美術館」で8月頭から開催されてる
「フェルメール展」へ。
http://www.tobikan.jp/

印象派とかの人気の高いわかりやすい展覧会ならまだしも、
10分待ちとか、5分待ちとか・・・こんなに人気があって
出入り口で待ってるなんて、地方の美術館では想像もしていなかった。

1600年代後期にオランダのデルフトという街で開花した絵画で、
貴族のものだった芸術を一般市民の間でも飾って楽しめることができた
風俗画と呼ばれるもので、宗教画とはまた違う市民の日常の生活や、
建物(教会など)を独特の遠近法などを使って、
独創的な作品を作り上げたデルフト派の作品群と、
その中でも生涯30数作しか作品を残さなかった
「フェルメール」の作品が集まった貴重な展示会でした。

印刷物を見る限り、あまり「面白い」とは感じなかったのですが、
独特の遠近法や、本当に絵の中に太陽の光を感じる表現など、
印刷物では伝わらない部分がよりハッキリとわかって、すごく面白かった。

特に天才と言われている「フェルメール」の作品は、
何の説明が付いていなくても、皆が指をさせるくらい、
登場人物の表情や、背景の細かさ・・・構図や光の表現が素晴らしかったです。

美術館へは一人で行くことが多いし、行っても同性と行くことが多かったが、
異性と同じ作品をみながら、それぞれに感じたことや、思ったことを素直に
話ながら廻れたのは思っていたよりすごく刺激的だったし、嬉しかった。
男脳?女脳?なんてよく聞きますが、やはり性別である程度
脳の感じることは違うような気がする。

そういう知的好奇心というか、そういうのを刺激しあったり満足しあえたりするって、
楽しい関係であると言えるのではないだろうか?

男女の性欲なんて過ぎてればあっという間だが、こういう知的な満足を
刺激するのも男女で出来たら良いことだと思うのです。
長く付き合えると思うし・・・。

彼女とは、とかく音楽や絵画のことなど詳しくて、気の合うお友達で
異性であれ、同性であれ、こんなに話の合う人には会ったことがなく、
ひと時でも楽しい時間を過ごせて有り難かったです。

「上野駅のガード下で飲もう!」

東京で働いてる仲間と合流して、上野のガード下の
「養老乃瀧」へ。(笑)
<新潟にも沢山あるやろが?>

昨夜、四谷で飲んだ地元の仲間も合流。

楽しく飲み始めたは良かったのですが、またゲリラ雨に・・・。

すると突然、養老乃瀧店内にも、この夜の雷のように・・・


「ガラガラガラガ~ ドッカ~ン!」(その時の擬音のつもり)

いや、別に落雷にあった訳でなく
・・・あくまでも、その時の擬音であります。

・・・♪何から伝えれば いいのか? わからないまま時は流れて~

小田和正さんの言葉を借りれば、「ラブストーリーは突然に」なのです。

♪あの日 あの時 あの場所で~ 君に出会えなかったら~

諸事情も配慮して、詳しいことは書きませんが、

「まぁ~その~・・・あ~んなことや、こ~んなことがあって・・・」
(って、書いた方が想像が膨らみ過ぎか?)

気が付けば・・・新幹線の終電なんか・・とっくに出ております・・・。

「はて? どうしましょ?」

とりあえず、今宵の寝床を探さねば・・・ってことで・・・
昨夜、四谷で飲んだ仲間の宿泊地である、
小岩に連れて行ってもらうことになりました。

トボ、トボ、トボ。

・・・つづく

東京物語'08 その1

2008年09月01日 | ひとりごと・日記
これは軽い気持ちで、一泊二日の予定で東京に遊びに行った
地方に暮らす男の物語である。

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1日目 金曜日
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早朝7時半に燕三条駅に集合。
地元の建材卸販売の会社の招待で、
台場のビッグサイトで開催されている展示会へ向かう。

10名くらいの団体行動でなんなく展示会場に午前11時頃に到着。

「えー、じゃー、2時半まで自由見学・・・
お昼ごはんは、展示場内に(牛丼・うどん・カレーライス)食べ放題の
ブースがありますので自由に食べてください~♪」

という一言で一旦解散。


「な、な、なぬ?食べ放題?」

・・・体重およそ100キロの男は耳を疑った。

いきなりの「挑戦状」を叩きつけられた男は、
脇目も振らずその飲食ブースを目指す。

背中からは闘志が漲っている。

白いオーラに見えるのは、汗が水蒸気に変わっているだけなので、
三輪さん・・・ご心配なく・・・なのだ。

まずは、味見が大事なので「牛丼+うどん+カレー」の3種を1セットにして、
軽く2セット終了。
・・・ま、基準はどうかしらないけど、この男基準で言わせてもらえば、
盛り方は至って少なく、2杯で1食計算が妥当であろうと思う。

とりあえず、味見を済ませた後は、お腹が満たされてる時だけが、
この男にとって唯一の至福の時なのかもしれない。

まったりと会場を廻り、腹ごなし・・・いや、お勉強。

大手建材一流メーカーのブースが会場狭しと展開されていて、
なかなかの大盛況・・・二日間で2万人も入るらしい。
その会場での直接販売もあるようですが、基本的は数ヶ月前からの仕入れは、
すでにこの展示会で買ったことに伝票処理されているので荷物はない。
各社のお客さんを接待して拡販に勤めることが目的のようだ。

実は、この業界に長くいるのに建材の卸し流通システムに関して、
初めて知ったのですが、この展示会を主催している会社が一次問屋で、
地元の所謂「建材卸販売店」は、この会社を通さないと
メーカーから直接買えない仕組みになっていた。

施工側である我々も、いくら現金前払いであっても、
メーカーから直接買えず、「問屋を通せ」ってルールは知っていたが、
地元の「建材卸販売」を通すだけでなく、この主催者の「「一次問屋」を通さないと、
釘一本から仕入れられない仕組みになっていた。

建設・建築業界なんてものは、他の業界にくらべると封建的で
競争が少ないと言われているが、こうやっていくつもの
中間マージンが発生してるのだから、安くなるはずがない。

大手ハウスメーカーは、自社とメーカーの共同開発の名目で、
家一件分の建材を少なくとも2次問屋抜きの別ルートで仕入れてるのだから、
市中の大工さんが値段的に勝てっこないのである。

そんな中でも生き残っていく為には、どこか抜け道を探さなくてはいけないので、
二流、三流と言われる後発メーカーを探して、類似商品のルートを模索したり、
メーカーの子会社化されてる販売部門を通して、直接手を結ぶとかいろいろ
研究するが、大っぴらに見つかれば、圧力がかかり、生きていけない状態になるらしい。

公的な税金の使われる工事であれば、そういう仕組みは「談合、闇カルテル」のような
「悪」という見方もあるが、逆に言えば
それによって業界のバランスを守られてるという言い方もできる。

民間では、なかなか難しいところではあるが・・時代の流れは自由競争に向かっている。
どこかで誰かが打ち破っていかなくてはいけない・・いや、そうなることが
良い悪いでなく・・あるのだと思う。



ちなみに、この「ビッグサイト」という愛称を決める時に公募があって、
その頃東京に暮らしていた男は、それに応募したことがあった。
建物の形状が何か古代の遺跡のように見えたので、
「東京マヤ」だったか「マヤ東京」だったか?
マヤ文明にあやかって考えた覚えがある。

自分の中ではいまだ「マヤ」の方がシックリきてると思っているのだが、
初めて実際にその場所に行ったので少し感慨深かった。

初日から、そんな業界の裏側を見た気がして、
なかなか深く考えさせられる展示会ではあったのですが、

・・・この男の頭の中はすでに今夜の夕食へと心は移っていた。

(ちなみ、帰り間際に、食べ放題のブースで、もう1セット食べました。)

ビッグサイトから宿泊地である赤坂の高級ホテルに移動。

「ゲリラ雨」なんてネーミングが付いたようだが、
夜からバケツをひっくりかえしたような雨になった。

ホテルにてシャワーを浴び、着替えを済ますと、今夜の一次会場である
六本木~ギロッポン ッポポポ ッポ!へタクシーで移動。

たまたま、新潟出身のタクシー運転手さんで、
お店に着くまで「昔は金魚屋が多くてね~」とか
「50年前の六本木は何もない山林で、その山を切りくずして作ったのだよ・・・」みたいな
面白い話をしてくれた。

降りるときに、
「最近は特に六本木や赤坂はボッタクリ多いから気をつけてください!」
と教えてくれた。

到着したお店はなんと「オカマショーのお店」
http://www.kaguwa.com/index.html
「香和」と書いて「かぐわ」ってお店でした。


受付の方から、男なのか女なのかまったくわからない・・・。
席についてお店の方に聞いてみると、
男・女・オカマ・ゲイ・ニューハーフ・・・「全人類の混合チーム」とのこと。
中には宇宙人がいたとしても不思議ではない異空間だった。

一応、大手の旅行会社を通してるので危ないお店ではないのだろうが、
初めての「オカマショー」にちょっと緊張気味。

飲み放題で、まずは出てきたお弁当で飲食をして、
ある程度の時間になると50分間のショーを観て楽しみという趣向。

思ったより狭い舞台でしたが、2階くらいの吹き抜けになっていて、
地下に舞台がリフトで3段に上下する仕組みになっており、
なかなか迫力のあるきちんとした芸術的な本格ショーで吃驚。

このお店なら、「絶対に流行るなぁ~」と感心しました。

給仕をしてくれた方(見た目は完璧に女性)に「失礼ですが・・・性別は?」
って聞いたら、「私は正真正銘の女性で・・・天然モノですよ~♪」と
答えられて・・少し安心した。

ニューハーフって言っても本当に綺麗だし、優雅でセクシーで、
下着姿のダンスなど正直・・・勃起ものでした。(笑)

おそらく、あそこにおられる方々は美しいものや
芸術的な感性が鋭いのでしょうね。

「昼間は業界の裏側を見て、夜は・・・性別の裏側まで見た!」って感じです。

・・・別に家政婦になりたかないけど(笑)

2次会は自由行動ということでしたが、連れてきてくれた会社は、
翌日の始発で戻らなくてはいけないとのことでホテルに帰った。
地元のタクシー運転手さえ「気をつけな!」って言われた所で
一人で飲み歩く自信はなく・・・ちょうど同じ日に、
新潟かた東京出張に来ていた仲間と
赤坂見附駅落ち合い、場所を四谷に変えて飲み直した。

「♪知らない街を~ 歩いてみたい~」

途中下車の旅気分で、知らない街で飲んでるのは面白い。

四谷の駅前では、
「たしかここら辺で岡田有紀子が飛び降り自殺したんだよね?」
なんて話になり、
四谷怪談よりも怖い気持ちになったが、
良さそうな博多料理の店を見つけて飲み始めた。

なかなか、美味しい「もつ鍋」で麺やご飯で〆たり、新潟ではなかなか
メニューにない「めんたいこの天ぷら」や「からしレンコン」など堪能。
胡麻焼酎なんてのも美味しかった。

地元でも毎日のように会ってる気心の知れた仲間と飲んではいるのだが、
「場所が変われば気持ちも変わる」のだろうか?
お互い、地元ではしないような話をしたりしてなかなか新鮮だった。

最後はカラオケ屋に行って熱唱・・・してましたが
絶妙なタイミングで最終電車に乗ることができた。
雨のせいで電車が遅れ気味だったお陰かもしれない。

「雨の東京・・・たまに知らない街で飲むのもも悪くないな~」

ほろ酔いより少し飲み過ぎたかもしれないが、
実に、気持ちの良い夜だった。
男はその夜、高級ホテルでぐっすりと眠りについた。

・・・まさか翌日にあんな恐ろしい目に逢うことも知らずに。



つづく。