石油流通業界のシステム投資意欲

企業間格差が拡大している石油業界ですから、
社内管理システムなどの設備投資意欲にも大きな意識格差が出ています。

経営規模が大きい企業ほど投資効率と経営効果が大きい事が最大の要因となっているようです。
ある程度の経営規模を超えると「システム導入効果」や「業務改善」などの効果も大きくなります。

最近では、
まだ新しいセルフＳＳの施設閉鎖なども各地に増えており、
ここにきて、セルフＳＳ等の販売オペレーションなどにも「見直し」の雰囲気が出ているように感じます。

やはり、
ＳＳ店頭における販売オペレーションだけでは、
企業としての抜本的な収益改善は難しいと感じます。

確かに、ＳＳ一店舗当たりの収益額が減少していますから、
店舗数の少ない零細企業の「絶対収益」だけでは経営的に成立しないという、厳しい見方が増えている事が、全国におけるＳＳ現象の現実だと感じます。

これは、ＳＳビジネスだけの現象ではなくて、
色々な業種で寡占化が進行している現実を見ても明らかになっており、
難しい時代に入ったと感じます。

たとえば、
従来は経営規模の小さいお店が中心であった居酒屋業界などを見てもいつの間にか大手チェーン店が増えています。
私の住む駅の周りなどや郊外まで、外食チェーンによる居酒屋の展開は凄い事になっています。
一品当たりのメニュー価格が驚くほど安くなっていますね、
さらに、店舗がエンターテイメント化しており、江戸の街を再現したような大規模店舗まで出来ています。

一時、全国各地に出来た「屋台村」から外食産業は資金力によるエンターテイメントの時代に入りつつあるようです。

大手の回転寿司チェーンなどのメニュー開発や販売オペレーションも大きく変化しており、
昔からの老舗の寿司屋さんが閉鎖している現象も見えています。

時代の流れで、ビジネスの業態も変わるものです。

今から、３０年以上も前に
私は、ＳＳビジネスと、焼肉レストラン「かがり」
鉄板ステーキハウス「かがり」
などで、外食チェーン展開をはかった時期がありました。

今になって考えると、時代が早すぎたと感じています。
まあ、しかし、それも現在のビジネスの「こやし」となっているわけです。

石油ビジネスは、
これから、本社などの社内管理コストをいかに削減して、企業としての「分岐点」を下げる事が出来るかが大きなカギとなってきます。
「拡販」による収益拡大から、時代が変わり、
企業としての経営オペレーションを改善していく事が成功への道筋となっているわけです。

その意味では、社内管理オペレーションを確立するための「システム再構築」と「見直し」を最優先する必要があるわけですか゛、
ここでも、やはり基盤となる、経営ボリュームが問題となっています。

ですから、仮に、今後も「安売り競争」が続くとしたら、
大手は、それに耐えられる、経営体質の構築と経営オペレーションの確立を急ぐべきです。
システム構築はその前提となるはずです。

最近、石油流通企業において、
システム再構築が急増している現実をみると、その傾向が顕著になってきました。
設備投資は「ハード」から「ソフトウェア」の時代に入っています。

石油業界は、今後
弱肉強食の厳しい現実を目の当たりにすることになるはずです。