今回は、先生がライブに編曲などで全力投球した後でお休みをとったので、3週間ぶりのレッスンでした。結構、毎日ピアノは弾いていたのですが、3週間というと「中だるみ」があったり、ちょうど今回で2つの藤井さんの教本の曲が終了するので、いい加減にみてきた「ジャズ理論を読み直したり」とかで、4~5曲を練習に弾いたりしていましたが、ちょっと集中が途切れたような感じでレッスンを向かえました。
いつもの通り、藤井さんの「ステップアップ・ジャズピアノ」から、今新曲新曲「明るい表通りで」”On The Sunny Side Of The Street"を弾きました。これは弾む曲ですが、さすがにこのテキストでずっと勉強してきたので、弾けるようにはなっていました。でも、いざ1回目弾いてみると、ぎこちなさが残りました。「結構、引っかかっちゃいましたぁ」と頭をかくと、「というより、まだ弾むと言った時に、<タータ>でなく、<タッタ>とスタッカートみたいな跳ね方になっているところが、気になりましたよ」と指摘されてしまいました。まったくの無自覚でした。
特にオカシク感じるのは同じ音を繰り返し『タータ タータ』と弾く箇所のようでした。弾き直してみて、確かに飛び跳ねすぎでした。同じ音を跳ねて弾こうとすると、ハッキリ音を出したくて早めに1音目を離してしまい「ター」と伸ばした感じがなくなるようでした。何度か弾いて修正をした後、規定の速度よりちょっと早めに、右手のメロディーがしっかり流れるのを意識して弾き直しました。
「2度目の方がずっとよかったですね」ということで、無事終了。
そして、次はこれも藤井さん編曲でガーシュイン”Summer Time" (とんでもなく速いヴァージョン)。今回3回目にしてやっと難関箇所も含めて最後まで通しで弾くことに(汗)。家を出る前に最後のあがきで練習をして出てきたのですが、ゆっくり目にスタートしたものの、やはり大変。かなり、頑張りましたが、人に聞かせられるレベルにはまったく到達できませんでした。そして、最後までいくと先生が「最後は何だか怪しげでしたよ。カウント違ってましたね」「そうなんです。難しくて・・・」「自覚しているならいいけれど」とのことで、弾き直しを何回かして、どうにかOKを頂いて汗だらり。「あと、この曲でも同じく『タータ』が崩れるところがある。やはり同じ音を続けて弾く時かなぁ」と先生に言われて、さらに全体を再度弾き直し。跳ぶのがスタッカートでなく「タータ」となるジャズの基本。だいぶ身についてきたものの、なかなか大変でした。
さて、先生に、「これで今日2冊の藤井さんの教本の曲を弾き終えました~~~」と伝えると、「全曲弾いたんですか。それは凄ぉ~い!」と拍手をして下さいました。「それで、実は今回3週間あったので、『ステップアップ・ジャズピアノ』のジャズ理論篇部分を見直してみたのですが・・・」と伝えて、理論篇を見直して出てきた疑問を尋ねてみました。
8、9ページの左手の押さえ方で、上のように3通りの弾き方が書いてあったのですが、最初この理論篇もざっと読みはしたのですが、意味不明でしたが・・・今回、この教本を最後までやって、ようやく振り返って意味が飲み込めてきたので、「ジャズの押さえ方、練習法の後者2つの弾き方が、アレンジの中でどうなっているか見直して、少し分かってきたんです」と伝え<ガーシュインの方の”Summer Time" (とんでもなく速いヴァージョン)でこのパターンを抜き出してみたら、すごく多かったこと。一方で、「ステップアップ・ジャズピアノ」の簡単なスタンダードジャズの弾き方では、オーソドックスな和音とこのジャズ風なのが交じっていたこと>と色分けした楽譜でみせたり、今日最初に弾いた「明るい表通りで」もジャズ風にC、G,Fを変えて弾いてみたらこんな風になりました~と、元の楽譜通りと弾き比べしてみた結果をお披露目してみました。
すると・・・「そう、そういうことです。このジャズ風というのは、基本の和音ではなくて、テンションとかを使っているのですよ」「結局ジャズというのは、音階が4度ずつ離れている音の響きが基本になる。Cをミラレにして左を弾くというのは、ミラが4度、ラレが4度離れていますよね。この響きがジャズの響きなんです」
とのことでした。4度ずつ離れている音がジャズの基本!とは、何か予想外の話にびっくり。でも、何だか納得できました。「Cは、ミソラレの4音弾くといい」。
それで、今度は次に質問へ。 「Cをキーにせず、Gをキーにした例が9ページにあるのが、このCのジャズ風の音を5度上に上げた和音でないのは、どうしてですか?」と聞いてみました。すると、「左手の和音は、基本的にこの辺り(中心の音階から1オクターブ低い辺り)の音で弾くことが多くて、4度といっても、そこはこの辺りで弾かないと右のメロディーを邪魔したり、下の低くて濁った音になるのを避けるために、8ぺージに書いてある弾き方のようなパターンが、よく使われるのですよ」ということで、それぞれのキー音で、弾き方があるのが理解できました。
さらに、話は理論篇の14ページの「ツー・ファイブ」の話へ。なぜ、ⅣーⅤ-Ⅰの代わりにⅡm7ーⅤ-Ⅰのようになるのかへ。すると、またもや、4度ずつ離れている音がジャズの基本!が登場。「V-Ⅰは何度離れていますか?」「4度」Ⅳの代わりにⅡにしたら「ⅡーⅤは何度離れていますか?」「あっ、4度だ!」「そうなんですよね。この音の感じがジャズの基本ということです」「!!!!」
何だか、ますます謎が解けてきました。
そして、2つの教本が終わってしまったので、これからどうするかの相談へ。
自分から、藤井英一さんの「ジャズピアノトレーニングJAZZ」という本を途中でアドリブの練習になって頓挫していたのを、続きをやりたいと提案。止めてしまった31ページから再開することにして、さっそく、31ページのアドリブの話へ。
すると、「これはブルースだったのですが、ブルースは音階が特別なので~」というスケールの話へ。先生と音楽理論を最初の頃やって、ちんぷんかんぷんで、【決定版】音楽理論ワークブックというのをやった時に聞いた、Cをキーとしていえば、Ⅳに当たるFから始まってそのまま白鍵を弾いていった感じが”Lydian Scale” Ⅴ(5)のGから始まってそのまま白鍵を弾いていった感じが”Mixolydian Scale"なんて、遠い遙か記憶に言葉だけ残る話が出てきたりしながら、次にアドリブの練習で弾いてくる31ページの場合は、ブルーノートという、これさえ弾いていれば、下のどこに弾いてもジャズ風に聞こえて楽しいようになっているので、スケールを外さないように練習してくることに。
先生曰く、「ジャズの作りって、結構わかってしまうと簡単で、この30ページの曲もG-C-Dm・・・と4度ずつのコードの変化とかですよね。あと、ツーファイブの「Ⅱm7」のこの7thの音というのが、音楽的にはとても大事。これでいくとGがキー音でⅡm7の7thの音はファのナチュラルですよね。といいつつ、Gキーの31ページに書いてあるスケールのファの♮に、以前ここをやろうとして、頓挫した時に自分が書いたと思われるF♮に7thと書き込んであるのを説明。禁止されている音がA、B、E、F♯と確認。
後半の理論は、かなりまだ分かってこないところもありますが、久しぶりに理論篇を聞いて、面白いレッスンでした。何しろ、ジャズの肝が、跳ねる「タータ」にあるのと、この「4度離れた音」にあること。今日はしっかり学びました。
さあ、次回のレッスンからは、またこれまでとは違った感じに、理論篇やアドリブ練習と、あとは、実は先生のオリジナル曲を再度弾き直していく計画です。私のジャズピアノ修行も、今年で9年目?レッスンがもう少しで200回目になり、どうにか少し階段を上ってこれた気持ちがしてきました。弾くのも、さらに楽しくなりそうです。