去年、暑くない時期にと思って9月に飯豊連峰を縦走したのだけれど、
当たり前だけど、もうイイデリンドウは終わってしまっていて
気候の良い時期にと縦走することを優先したのだから、それは仕方のないことだけれど
やっぱりイイデリンドウを実際に見てみたいという思いが強くなり
行くなら今しかない、去年登り残した朳差岳(えぶりさしだけ)にも登ろう、
一泊分の食料なら何とか登れるのではないか?と考え行くことにしました。
食料はもちろん予備も持ちますが、フリーズドライを中心にして1日ぐらいは粗食で頑張ります。
どこから登るか?散々悩んで、去年下った足ノ松尾根から登ることにしました。
去年下ったコースなので様子が分かっていることと、稜線に出るまでの時間が一番早いから。
ただ、途中の水場が遠く急坂ということで、水は2.5リットル担ぎました。
車を持たない私は当然麓の奥胎内ヒュッテで前泊となります。
それでなくてももう夜行は厳しい年です。
奥胎内ヒュッテはとても洒落た雰囲気の宿で、去年もお風呂に入ってお昼を食べたのだけれど
リーズナブルな宿泊料で夕食はフルコースのお料理!
お味も優しくてとても美味しかったです。
米粉のパンと特にサラダのドレッシングは手作りのニンジンのドレッシングがとても美味しかった。
翌朝は5:30の乗り合いタクシー(500円)に乗るので、
前日のうちにおにぎりをお願いします。
大きなおにぎり(梅干し)2つとたくあん3切れで450円でした。
早朝到着の3人の登山者とタクシーに乗り込み10分で登山口まで行ってもらいます。
登山口から対して歩かないのに早速急登の始まり。
みなさんとっとと登りますが私はマイペース。
その名の通り松の根っこがいやらしい急登。
姫子の峰。
ちょっと見晴らしがききます。お天気は・・・。
午後から晴れるという予報だとほかの方が言っていましたが・・・。
岩場があるのも承知。
滝見場。
ブナの林がきれいです。
一面ガスってきました。
トンボがすごく飛んでいました。
17度を超えるとトンボが出てくるそうです。
ムシカリ
ツルアリドオシ?
オオバギボウシ ヨツバヒヨドリ ミヤマクルマバナ
休み休みだったけれど大体コースタイム通り稜線に到着しました。
汗びっしょりになったけれどガスっていたおかげでバテることなく着きました。
脱水をとても心配したのだけれど水分も1リットルで済みました。
今日は去年も泊った頼母木(たもぎ)小屋で一泊し、軽いナップザックで地神山まで往復します。
荷物が軽ければ足取りも軽い。
頼母木小屋まではなだらかな稜線歩き。
お花がたくさん咲いています。
何と!まだヒメサユリが数輪咲き残っていました。
飯豊のハクサンフウロは色が濃い。
イブキジャコウソウ
タカネナデシコ
ヨツバシオガマ
イブキトラノオもいっぱい
ミヤマホツツジ
もうタカネマツムシソウが咲き始めていました。
ニッコウキスゲ
そしてまだハクサンイチゲが!
まだ蕾もあって新鮮です。
クルマユリ
オトギリソウ
シロバナニガナ ミヤマコウゾリナ
ハクサンオミナエシ
ツルリンドウ?
ようやく頼母木小屋に到着しました。
管理人さんはいてくれました。よかった~。
去年は独りぼっちだったことを言いました。
もしかして今日も貸し切りかもって言われたけれど、あとから4名の方が来て5人となりました。
お昼を食べて地神山まで往復します。
この先にお目当てのイイデリンドウが咲いているのです。
イワカガミ
春のお花と夏のお花ともう秋の花も咲き始めています。
これは?
ミヤマリンドウでした。
頼母木山に登る斜面で見つけました!
4枚の花びらもあるのですね。
そこかしこに沢山咲いています。
頼母木山到着~。
まだ蕾もいっぱい
ヒナウスユキソウ
ウラジロヨウラク
ミヤマダイモンジソウ
ミヤマコウゾリナの蕾
マルバシモツケ
1時間15分ほどで地神山に到着。
でもイイデリンドウは頼母木山の周辺の方が沢山咲いていました。
地神山の辺りは数が少なかったけど、これから咲くのかしら~。
ガスったり
青空になったり・・・。でも周辺はガス。
帰りもたくさん写真を撮ります。
ひときわ色の濃いイイデリンドウ
キンコウカ
イワイチョウ
タカネマツムシソウは蕾もいっぱい。
小屋に戻り暗くならないうちに夕食を食べてしまいます。
夕方になってガスがとれてきました。
明日登る朳差岳。
こちらは去年登った二王子岳。
頼母木山
下は雲海
朝日連峰と鳥海山、月山も見えました。
地神山
夕日がきれい
朳差岳
二王子岳
翌朝4時過ぎ、朝焼けがきれいでしたが・・・
ガスってきてご来光は見えず・・・。
でも出発のころにはガスも取れてすっきり?
今日こそ晴れると言う予報だけど・・・。
朳差の方を見ると何とか見えているけど、このあと真っ白に~。
でもまたガスが切れるかもしれない。
大石山分岐に大きなザックをデポし、ナップザックに必要なものを詰め込みいざ。
って・・・こんなに下るのね~。
朳差岳に登るには、その前に鉾立峰を登らなければなりません。
鉾立峰とその向こうに朳差岳。
こちらもお花がいっぱいです。
ハクサンシャジン?
クルマユリ
タテヤマウツボグサ
センジュガンピ
振り返る。
下って、ずいぶん登ったような気がするけど・・・
鉾立峰はまだ先。
ガスったりガスがとれたり
飯豊の稜線が見えます
ようやく鉾立峰に着きました。
この先は?と見ると、またずいぶん下ってる。
登り返しも大変~と思ったら、もうイヤになっちゃって、
ここで引き返そうかな~と思ってお茶とお菓子。
でも少し休んだら、まだ時間はあるしせっかく来たのだもの~、もう2度と来ることはないだろうから
やっぱり頑張ろう!と思って出発。
よくわからないけど、ずいぶん下っているのです。
朳差小屋が見えてきた~!
そして、小屋からほんの数分で山頂~
鉾立峰から30分余りで到着しました。案外早かった~。
頼母木小屋で一緒だった男性が先に着いていて、お互いに写真を撮り合いました。
酷い恰好なので今回は遠慮しときます。
男性は下山し、私は少しガスがとれるのを待ちます。
少しずつ、少しずつ
ここまで来たご褒美!
左の方に飯豊本山もちょっぴり見えました。
御西から本山への稜線も。
またすぐガスってだんだん見えなくなってきました
30分ほどの滞在。
朳差小屋の中。きれいでした。
さようなら~、朳差。
あっという間にガスが湧いてきました。
いい時に登れました。
また頑張って登り返します。
分岐に戻り、腹ごしらえをして大きなザックを背負いまた足の松尾根を下山します。
去年と違い、朳差までの往復の分、足にかなり疲れがたまっています。
急登は下るより登るほうが大変だけど楽。
下りは慎重に慎重に下りました。
どんなに不格好でも構わない、ケガだけはしないようにほんとに慎重に下りました。
無事登山口まで戻りました。
平日の乗り合いタクシーは夕方からなので、奥胎内ヒュッテまで歩かなければなりません。
でもお風呂が16時までなのでタクシーに乗ったら遅いのです。
汗びっしょりなので早くお風呂に入ってさっぱりしたい。
泊りだったので無料の入浴券があり、さっぱりして帰ってきました。
去年の縦走の時にはまた飯豊に来るなんて考えもしなかった。
お天気は決して良いとはいえなかったけど、まずまずだったんじゃないかしら。
登りも下りも大変だったけれど念願のイイデリンドウが見られて、
頑張って朳差岳まで行ってこられてよかった~。
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