住職のひとりごと

広島県福山市神辺町にある備後國分寺から配信する
住職のひとりごと
幅広く仏教について考える

藤川師がやってくる

2005年05月01日 14時34分49秒 | 様々な出来事について
あの藤川師がここ國分寺にやってくる。タイ仏教会での比丘名はチンナワンソさん。12年も前にタイで僧侶になり、以来タイのお寺で托鉢し、修行に励んでこられた。私と藤川師との出会いは、10年ほど前、ちょうど私もインドのベンガル仏教会で比丘にさせていただいて2年目くらいのときのことだった。

その頃私は、サールナートで一年過ごしたあと、無料中学校建設の寄附がバブル崩壊で滞りかけてきたため一時日本に帰り東京で寄附のお願いに歩いていた頃のことだ。地下鉄銀座線の乗り換えで下りたホームで同じ格好の坊さんに出会った。随分お年に見えたがその頃まだ50過ぎたばかりだったようだ。そのときは簡単な挨拶程度した記憶しかない。

が、その後、インドに戻る際に偶然同じ機内で鉢合わせした。藤川師はタイへ戻る予定だったようだが、お互い文無しのためバングラデシュ航空のフィリピンを経由しての安い飛行機だった。マニラで2時間の空き時間に空港内を同じ格好の二人がブラブラ歩き話し合った。

何を話したか忘れてしまったが、お互いの国での仏教事情や日本人の比丘についての情報交換だっただろうか。とにかくそれを機に時々連絡を取り合い、お互い日本にいるときには連絡し合い、会うようになっていた。日本に来られると藤川師はよく巣鴨にあったアジア会館に泊まられていた。

その頃から若い学生たちに「ブッダっていうおっさんがいたの知ってるか」といった調子で話し込み、若い人たちにもっといきいきやるように説教していたようだ。日本の国は生きずらい、そんなことを私自身も感じていたので、その頃から藤川師の話の切り込み方には敬服していた。

その頃私は早稲田の放生寺さんに居候をさせていただいており、藤川師を巣鴨からお連れして、私がカレーを作り、食べていただいたこともあった。また、インドの衣を脱いで、深川の冬木弁天堂に住まいしているときにも、お越しいただいたことを記憶している。

そして、ここ広島の神辺へも毎年のようにお越しいただき、一昨年からはお話会に来られている檀家さんたちに向けて講演していただいている。昨年は中国新聞に告知記事が掲載され、また当日支局長さんが自らお越しになって催しの様子を記事にして下さった。

昨年までに2冊の本を上梓。さらにスカイパーフェクトTVの旅チャンネルに、3回連続の「藤川和尚と行くアジア旅」という番組に出演されるなど、忙しさを究めている。さらに北朝鮮に行かれて、お寺を訪問し現地僧にインタビューを試みる様子がTBSの報道特集に取り上げられるなど今最も注目を集める僧侶と言っても良いのかも知れない。

その藤川師が、5月9日からここ國分寺にやってくる。14日まで滞在されて、13日午後2時から4時まで國分寺客殿にて、講演と慈悲の瞑想実践を指導して下さる。今年は、ミャンマー人のマ・ンゲーさんをともない、ミャンマー仏教徒の仏教に対する思いなどについても話が及ぶ予定だ。ぜひ沢山の皆様にお越し願いたい。
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