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Hanshin Tigers Series 2024

雨の紅白戦(19日・安芸)

2005-02-26 11:44:10 | Aki Camp
 1番・的場寛一にファウルで粘られ、フォアボールで出塁を許し、バッターは2番、絶大な声援に迎えられ、左打席に藤本敦士。白軍の先発は、安藤優也。初球のストレートを打たせて、セカンドゴロ。セカンド関本健太郎からショート秀太に渡って、秀太から華麗に、一塁アンディー・シーツに送球。打った藤本も苦笑い、捌いた関本も苦笑い。この時期の紅白戦だから許される、苦笑いか。打席には、紅軍の3番・「絶好調男」鳥谷敬を迎える。

 初球「カーヴ」でストライク。インコースへ。2球目も同じくインコースへ、スライダーで空振り。味方と言えども、鳥谷の弱点、攻め所はインコースだと、周知されているようだ。徹底して突いてくる。3球目、4球目もインコース、ストレートで仰け反らせ、5球目。これもインコース、ストレート、見送ればボール、この球を強振! 打球はライト・ネットへ一直線! 思わず、キャッチャー野口寿浩と顔を見合わせる、安藤。やはり、苦笑い。この光景、シーズン中に何度見ることになるか……

【2回裏】紅軍の先発は左腕・筒井和也。白軍の4番・桧山進次郎をショートゴロに打ち取り、1アウト。5番・町田公二郎には「2-1」と追い込みながら、フォアボール。6番・葛城育郎にはストライクが1球しか入らず、連続フォアボール。7番・沖原佳典には初球を狙われたが、空振り。事なきを得たが、2球目のストレートが高めに甘く入り、打球はセンターへ! センターのフェンス直撃のツーベース! しかし、テレビの画像ではセンターのフェンスを超えていた。塁審が「公式戦モード」なら、3ランホームラン、だった。

 筒井は初回こそ3者凡退に抑え、解説の門田博光氏(CSスカイA)から「リリースポイントの安定」を評価されていたが、【2回裏】になって突然、制球を乱し、リリースポイントが乱れた。この突然、がある限り、先発ローテーション入りは難しいだろう。「2対1」白軍がリード。

【3回表】雨が降ってきた、安芸市営球場。8番・浅井良が初球を打って、三遊間に内野安打。9番・庄田隆弘がフォアボールを選び、ノーアウト、一・二塁。自らへの失望感を隠せない、マウンド上の安藤。口をへの字に曲げ、ぬかるんだマウンドを蹴り上げる。1番・的場が(バントで)手堅く送って、1アウト、二・三塁。2番・藤本にはストレートのフォアボールで歩かせ、満塁。ここで迎えるバッターは3番・鳥谷。初回に「ホームラン」男。

 初球、今度は一転、アウトコースにストレート、ボール。2球目、インコースにスライダーが落ちすぎて、ボール。3球目、キャッチャー野口はアウトコースに構えていたが、インコースにストレートが逆球で来て、ストライク。「1-2」。4球目はアウトコースに来て、これがボールになり、「1-3」。5球目。インコースにストレート、鳥谷が強振! 打球はライトへ! クリーンヒット! 「2対2」の同点。打球が速すぎて、3塁ランナーしか還って来れなかった。

 安藤はその後、4番・今岡誠にも「得意の」スライダーをセンター前に運ばれ、2者が還って、「4対2」。3イニングスを4失点でマウンドを降りることになった。この時期の紅白戦とはいえ、先発投手としては実績のない、安藤としては、それなりの「結果」が欲しかったことだろう。安藤が「この調子」では、タイガースの今シーズンは先行き暗い。投手陣の鍵を握る男が、安藤だと思う。果たして?