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Hanshin Tigers Series 2024

連敗脱出! そして、藤川の涙…(27日・甲子園)

2006-08-28 00:26:48 | Koushien Stadium
 5連敗中で、相手(読売ジャイアンツの先発)は韓国人・姜建銘で、“初者”に弱いタイガース。「苦戦」は必至、6連敗も覚悟しなければならない、と思っていたが、初回の2-OUT満塁のピンチを凌いだ先発・杉山直久が何とか試合を作って、5回まで「0対0」。【6回表】に先制点を許したが、その裏すかさず1点を返すことができたタイガース。3番アンディー・シーツのセンター前タイムリーヒット、だった。

「1対1」の同点で迎えた【8回表】“守護神”藤川球児が久々に(7月30日以来)甲子園に登場! しかも8月9日以来のマウンドとなる。随分、球児に逢えない日々が続いたものだ。その間、タイガースは苦闘を強いられた。本人も辛かっただろう。
 先頭の鈴木尚広の初球にバックネットに147㎞! 予定通りのピッチングをして、本人ニヤッ。そんな(余裕のある)状況ではないのだが、重苦しいムードを振り払うかのような、一球。4球目の149㎞を打たせて、サードゴロ。
 3番・高橋由伸への初球に152㎞! 高めに浮いたが、これが低めに決まるようになれば、全快(本調子)なのだろう。2球目=151㎞で空振り! これもやや高いが、球はホップしている。3球目(151㎞)4球目(146㎞)をファウルさせて、5球目(151㎞)で空振り三振!
 4番・李承への初球(150㎞)で仰け反らせた後、2球目(151㎞)でファウル。3球目(151㎞)で空振りさせた後、最後は151㎞で空振り三振! 踊るようにフィニッシュして、マウンドを降りる藤川。この「場」の空気を支配できる男が、タイガースに流れを呼び込んだ。

【8回裏】1-OUT後、2番・関本健太郎がデッドボールで出塁の後、3番シーツがレフト線にツーベース(2塁打)を放って、1-OUT2,3塁。4番・金本知憲が敬遠で、1-OUT満塁になって、5番・浜中治が(ジャイアンツの3番手)久保裕也のフォークを巧く掬い上げて、センター前に落として、「2対1」勝ち越し! 更に6番・鳥谷敬もセンター前に弾き返して、「3対1」!! 

【9回表】2イニングス目の藤川が(6番・二岡智宏に)一発を浴びたものの、「3対2」で勝って、連敗脱出! ヒーローインタヴューは先発で7回1失点の杉山と、そして藤川。藤川にマイクが向けられたとき、途中で藤川が絶句……「チームが連敗して、ファンの皆さんも悔しいと思いますが、選手もホントに悔しい思いで……」
 絶句し、遂には涙を拭う藤川を見ながら、こちらも涙が出て来た。この1週間、本当に悔しかった。この言葉にならないほどの悔しさ……タイガースのために落涙させられるのは、3年前の9月15日以来、だ。そして、藤川の頬を伝う涙を拭ったのは、青いハンドタオル、だった。甲子園で戦う男達を「勝利」へと導く、青いハンドタオル。

甲子園も涙…復活!泣けたぜ球児 (デイリースポーツ)