駅前の公園にクリスマスツリーが登場しました。
もう12月なんですね~
書籍の取次ぎなどを行う会社トーハンが、2012年度の年間ベストセラーを発表しました。
1位 『聞く力』 阿川佐和子 (文藝春秋)
2位 『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子 (幻冬舎)
4位に『体脂肪計タニタの社員食堂』『続・体脂肪計タニタの社員食堂』、5位に三浦しをん『舟を編む』(光文社)が入りました。
阿川佐和子さんの『聞く力』は未読です。
TVなどで作者本人はよくお見かけするのですが、本は読んだことがありません。
1位2位もそうですが、ダイエット本やアンチエイジング本、心や宗教本が上位に入っていて、全体として読者の興味が自分の内面や健康に向いている印象。
不安定な世の中では、やっぱり自分のことが一番心配になるのかな?
個人的にはそっちの方が心配です。
みんなが自分のことだけ考えたら、結局誰も幸せにはなれませんからね。
ま、個人的には別に幸せになりたくて生きているわけじゃないけど。
昔、「誰だって結局自分のことが一番かわいいでしょ!」
と本気でいってる人がいましたが、少なくても「本」を読めばそんな自分勝手な言い訳が万人に通用しないってことぐらいわかりそうなものなのに…
すぐ「みんなやってるじゃない。私だけを責めないでよ!」って共同責任にしたがるんだから。
おっと、話がそれました。
注目は総合ベストセラー16位に入った、なばたとしたかさんの『こびと大百科』(長崎出版)
「さあ、こびとを見つけに出かけよう!」という、実際にこびとがいる”てい”で、その観察方法、くわしい生態、捕獲の仕方などが書かれた本♪
こういう本がベストセラーに入ってくるとホッとしますね☆
部屋にいる時、視線の片隅をサッと何かが動いた気配が?
もしかしてイエコビト?(笑)
キャラクターの造形といい、商品としての広がりといい、商業的なアプローチのおかげという面は否定できませんが、それはそれとして読者の心をつかんだのは確か。
何より発想が面白い♪
文庫本部門では、村上春樹さんの『1Q84(1~3前編後編)』(新潮社)を抑えて、三上延
さんの『ビブリア古書堂の事件手帖(1~3)』(アスキー・メディアワークス)が堂々の1位。
シリーズ累計での順位だと他の単品の作家さんが不利なような気もしますが、とにかくよく売れました。
3位以下には東野圭吾さん、湊かなえさん、有川浩さんといったおなじみの面々が。
冲方丁さんの『天地明察(上下)』(角川書店)は11位と、映画化に合わせて文庫化したのでちょっと出遅れた感じ。
和田竜さんの『のぼうの城(上下)』(小学館)は19位、百田尚樹さんの『永遠の0(ゼロ)』(講談社)は20位に入りました。
トーハンのベストセラーなので、どこまで読者の好みが反映されているのかは怪しいところですが、個人的な感想としては、「おなじみの面々が活躍してけっこう豊作♪」という感じ。
去年と同じタイトルが相変らず売れているというのは、安定した長期政権という感じで、いい面もあればものたりない面もあって、私なんかは革命的な作品が登場するのを密かに願ったりしています。
毎年面白い物を書き続けるということがいかに大変かということは、十分わかってはいるんですけどね。
読者なんて勝手なものだから(苦笑)
この間、私が生まれた頃に出版された、中国は上海を取り上げた旅行案内を読んでいたのですが、その中で街角で手紙の代筆を行う「代筆屋」という人々が紹介されていました。
当時の中国では文盲の人が多く、海外に出稼ぎに出ている家族と連絡を取るために、こうした街角の「代筆屋」に手紙の代筆を頼むのだそうです。
「身の上話に耳を傾けるのも仕事のうち」という説明が少し微笑ましく思えましたが、実は本が読める、文字が読めるというのはそれだけでスゴイことでもあるんですよね。
世界には、学校に通えず、文字を読めない子供たちがまだまだたくさんいます。
児童労働、政情の不安定、貧困、男女差別、宗教、戦争…学校そのものが足りなかったり、教える教師がいないなど、事情は様々です。
成人で文字が読めない人口は7億人を超えるといわれています。
本を読むという、私たちが当たり前のようにしていることも、実は全然当たり前じゃないんですよね。
ダイエット本や自分探しの本を読むのも別に悪いことじゃないんですが、せっかく本を読むことができるのに、視線が内向きなのはもったいない…と思ってしまいました。
ダイエットも大切ですよ。
健康も身体があってこそですからね。
アンチエイジング? 歳相応じゃダメ………ですか?
ともかく、「10歳若く見えるようになる講座」と「小人捕獲講座」があったら、私なら「小人捕獲講座」を受講するけどなぁ☆
精神年齢だけ若くってもダメってことか。
心理学やらなにやらを駆使して「自分」を見つけようとする「ハウ・ツー本」
「自分磨き」
ダイエットやらアンチエイジングのこれまた「ハウ・ツー本」
変わらずに売れていますね。
簡単に人任せで手に入れたくなるものなんでしょうか。
昔は(なんて言うと年が知れますが(笑))
哲学書を読み歴史をひもとき、心理学も専門書を必死になって読みこなそうとする「若者」がいて、世の中学問じゃ分からないよと言う「大人」が見守って。
そこを、文学が後押しして。(笑)
そうですね、文字を読めない人はいませんし
手に入らない本はありません。
幸せなことです。
本好きとしては、もう少しハウツーものじゃない本をみんなが手に散ってくれたらいいなと思います。
今期のテレビドラマで、是枝
裕和監督の「ゴーイングマイホーム」を家族で見ています。クーナというこびとをさがす人々をめぐるお話です。視聴率は悪いですが、おもしろいですよ。
文字が読めるしあわせ、これだけでも贅沢なことですね。
ちょっと時代遅れで当時は周りで読んでいる人はあまりいませんでしたけどね。
ハウツー本は相変らず強いですね~
私もできたら小説やSFを読んでくれる人が増えて欲しいです。
タニタのダイエット食はちょっと参考にしていますけど(笑)
カロリーが気になる年頃なんで♪
YouTubeに誰かがアップしていないかな?
こびとをさがすなんて面白そうですね。
「こびとを見つける講座」も想像すると楽しいです。
こびとだけじゃなくて、その過程でいろいろな物が発見できそう。
何かしらワクワクしたりドキドキしたりって、楽しいですよね。
アンチエイジング効果もありそうな気がします。