夏至から数えて11日目の今日は半夏生である。
この日までには農家は田植えを終わっていなければならず、この日は農作業を
忌み嫌う二十四節気のひとつである
梅雨の末期で、毒草が生える多湿で不順な頃とされている。
半夏生までに田植えを済ませた農家はこの日の天候で稲作の出来を占うという。
まだまだ、この地域は気温が上がらず、毎日朝起きると14度か15度。
お昼近くなり日が照りだすが、まだ梅雨の真っ最中だからと思い直し、涼しい毎日には
気分がいまいち盛り上がりに欠けている。
今日は実父の命日である。
福島で教員で勤務先の学校で職員会議中に55歳で脳卒中で亡くなった。
家族が誰も死に目に会えず自分は高校3年であった。
殉職と言うことで学校葬を行ったが、49年前の7月2日はとても暑く、
葬儀の日は人前にさらされた緊張感と予測できなかった悲しさで貧血を起こした。。
あの頃を思い出すと、福島の7月は暑いという記憶しかないが、いまや、信州で毎年涼しさを越えて
暖房と離れがたい日々を過ごしている。
半夏生を過ぎると来週から日の入りが1分ずつ早くなる。
犬の散歩は夕方7時を過ぎてもまだ明るく、いい気分で歩き回っているが、すでに
日の出と日の入りは入れ替わってきつつある。
父親の生きた年月を末っ子の自分はすでに10年も越えて生きている。
親を超えて大したことも出来ずに何も誇れるものはないが、50年も前の時代に生きた父親よりはるかに
文明の恩恵を受けていることには豊かに生きていることで感謝せねばならない。
幼い時に大病で2度も死に損なった記憶は消えることはなく、この先どこで入れ変わるのだろう?
早くに亡くなった父の命日になるといつも同じことを考えてしまう。

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