M・ナイト・シャマラン監督の映画だ。ワーナーの公式HPだと、脚本はイシャナ・ナイト・シャマラン(映画.comやWikipediaにはM・ナイト・シャマランの名前になっているけど)、重要なキャストでスタジアムでライブをするカリスマアーティストはサレカ・シャマランだ。一家総出だ。「親ガチャ」成功者の姉妹だ。
「一見、愛情深い父親でありながら、実は凶悪な殺人鬼だという男を追い詰めるべく、FBIが巨大ライブ会場に罠を仕掛ける。」というストーリーが3/4位。観ているうちに12人の将来有望な若者を切り刻んだ殺人鬼目線になってしまい、いかに巨大ライブ会場から無事に(?)逃げ出せるかと、ハラハラしてしまう。
個人的にはアリーナ席で、ジョシュ・ハートネットが前に来たら本当に嫌だなあ。何も前が見えないもん。一応、ジョシュ・ハートネットの後の席は、彼よりは背が低いけど男性が配置されてる。
ジョシュ・ハートネットが演じる殺人鬼クーパーは体力も強くて頭も抜群に切れる。そして冷静だ。なぜかFBIは“殺人鬼”がこのレディ・レイブンのライブにいる事を知っている。ただ、FBI側には30代~40代の白人男性で手首に動物の入れ墨という情報しかないので、3万人の観客中、3,000人の該当者(10代の子供の保護者)を一人ひとりあたっていく。
娘とのライブを楽しむ良いお父さんを演じながら、クーパーはFBI&警察&SWATなどの包囲網からどうやってスタジアム脱出をはかるか?
やはり人間は窮地でパニックを起こさず、冷静に周囲を観察する事が必要だとつくづく実感。まあ、私のこれからの人生、そんなに窮地には陥らないと思うけど。
原題はTRAPなんだけど、スタジアムにあまり罠はしかけられてない。スタジアム全体が罠だけど。むしろスタジアムを出てからの方が罠の掛け合いだ。
スタジアムを出てからは、ネタバレになるかも。
レディ・レイブンはさすがカリスマアーティストだけあって、クーパーと互角に渡り合う。歌も本人だし、スタジアムでライブもやるし、キャストとして大活躍だ。
それ以降は、FBIや警察が間抜け過ぎて。FBIプロファイラーのおばあさん(私より若いかも)が頑張ってんだけど、現場が間抜けでクーパーにしてやられる。
そして、最後は父娘の話から、夫婦間の話へ。へえっ~、そうだったのか。この人が仕掛けた罠だったのか。回りくどいと感じる観客もいるかも知れないけど、一番身近でその人の子供も産んで育てた奥さんなら、自分で結論を出すのは先延ばしにしてこんな事もするだろうなあ。
で、ラストは警官がまたおバカさんで。12人殺してる知能犯なのにねえ。クーパーに生きる希望を与えてしまったじゃないか。