第12回日本ミステリー大賞新人賞受賞
週刊文春の書評の中の「埋立地の冷凍コンテナから14体の凍死体が発見された」という出だしに魅かれて、読んでみた。悪趣味な私。
夜、雨、油が浮いた水たまり、汚れた海と鉄の匂い。そして歪んだネットの世界。
女刑事が主人公だから、感情移入しやすくて、一気に読めた。
最後の方で凶暴な犯人があきらかになりクライマックスを迎えるが、前半をもっと削って、犯人の凶暴さをもっとじっくり描いて欲しかったな。アメリカのその手の小説のように。悪趣味な私としてはそう思う。
それに、ほとんどの人間が、実は主人公の知り合いだったなんて、読んでる最中は「ほっ~」と思うが、あまりにご都合主義。まあ、人口500人位のバーチャル世界(あるいはパラレルワールド)の出来事なら、あり得るが。
今一その存在に意義があるのかどうか分からなかった甥っ子との今後を含め、続編書かれそうだ。
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